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はじめての易経 7.地水師

七地水師 ☷ ☵ 坤上坎下

 互卦 二四地雷復  ☷☳
 綜卦  八水地比  ☵☷
 錯卦 十三天火同人 ☰☲

 組織内部の争い事が起こる天水訟の次には、組織と組織の間で争い事が起こる地水師の時が置かれている。組織内部の争い事は勝った負けたの決着をつけてはならないが、組織と組織が争う時には勝たなければならない。負ければ大変なことになる。
 地水師は一陽五陰の形である。このような形になっている時は一陽が主人公となる。すなわち地水師の主人公は二爻である。二爻は大将(争う時の現場責任者・プロジェクトリーダー)である。地水師の時は二爻を大将として戦えば必ず争いに勝てる。だが、二爻を大将とすることができなければ争いに勝つことはできない。争いに勝つことができなければ、無残な結末となる。だから、争いには何としても勝たなければならない。勝つためには二爻を大将にするしかない。二爻は下卦坎の主爻である。坎の主爻の二爻には孚(まこと)がある。孚は真心である。周りの人々を思いやる気持ちである。その気持ちがあるから争い事に勝つことができる。周りの人々を思いやる気持ちがなければ争い事に勝つことはできない。
 だが、二爻に値する人材がいない時もある。その時は四爻を大将として戦う。四爻は力不足だが己を知っている。己を知っているから無理して戦わない。相手に勝てないと判断したら退却する。勝つことはできなくても、大きく負けることはない。絶対に三爻を大将にしてはならない。三爻は力不足なのに力があると過信しており、勝てそうもない相手に立ち向かって行き大敗する。

 以上が地水師の概要である。