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はじめての易経 3.水雷屯

2023年10月18日

三水(すい)雷(らい)屯(ちゆん) ☵ ☳ 坎上震下

 互卦 二三山(さん)地(ち)剝(はく) ☶☷
 綜卦  四山(さん)水(すい)蒙(もう) ☶☵
 錯卦 五十火風鼎 ☲☴

 乾為天(☰☰)と坤為地(☷☷)が交わって何かが産まれ出ようとしている。だが、産まれそうで産まれないのが水(すい)雷(らい)屯(ちゆん)(☵☳)の時である。上卦坎(☵)は産まれそうで産まれない困難な状況を表しており、下卦震(☳)は困難な状況の中で産まれよう産まれようとして動いている(藻(も)掻(が)き苦しんでいる)様を表している。
 水雷屯の時はいくら頑張っても結果は出ない。水雷屯の時の中で結果を出すことはできない。結果は水雷屯の時が終わらなければ出ないのである。
 闇雲に頑張っても結果は出ない。初爻が頑張って初めて結果が出るのである。だが、初爻は卑しい身分なので「わたしが頑張ります!」と言うことができない。誰かが初爻に「おまえが頑張れ!」と命令するしかない。命令するのは水雷屯の時のトップである五爻の役割である。けれども五爻と初爻とは応じる関係ではない。「では、どうすればよいか?」。これが水雷屯の時である。
 何か新しい事を始めようとしてもなかなか上手くいかない。今のやり方が駄目だから、新しいやり方を取り入れようとしてもなかなか上手くいかない。これが産みの苦しみ。産まれそうで産まれない水雷屯の時である。色々な形で誰もが経験することである。

 以上が水雷屯の概念である。
 ここから先は原文(漢文と書き下し文)を示した上で、初心者でも理解できるように意訳していく。(太字を読めば理解できる。)

屯、元亨。利貞。勿用有攸往。利建侯。
○屯(ちゆん)は元(おお)いに亨(とお)りて貞(ただ)しきに利(よろ)し。往(ゆ)く攸(ところ)有るに用(もち)ふる勿(なか)れ、侯(きみ)を建(た)つるに利(よろ)し。
 屯は萬物創世(産みの苦しみ)の時。創世・創業には苦しみが伴う。その苦しみに耐えてこそ、物事が始まり、すらすら成長して行く。正しく天の道を固く守るが宜しい。
 創世・創業の時は艱難辛苦が待ち受けている。妄(みだ)りに動いてはならない。リーダーは泰然と構えて全体を見渡し、将来を切り開いて行く新人や新事業を用いるがよい。