八卦と八卦を重ねると六十四卦(八卦×八卦)となる。八卦は宇宙空間とその中に無数に存在する惑星及び惑星に存在する基本要素である。八卦は宇宙そのものであり、宇宙は八卦によって成り立っている。それゆえ、六十四卦は宇宙で起こるありとあらゆる事象を時の物語として示している。
宇宙とは、宇宙に存在する萬物のことであり、わたしたち一人ひとりの人間も一つの宇宙(小宇宙)である。
それゆえ、六十四卦を学ぶことは、わたしたちの人生で起こりうる物語を学ぶことになる。
時の物語は「大きな物語」と「小さな物語」で構成されている。
「大きな物語」は、①「卦(か)辞(じ)・彖(たん)辞(じ)」、②「彖(たん)伝(でん)」、③「大(だい)象(しよう)伝(でん)」に区分されている。
①「卦辞・彖辞」は「大きな物語」の根幹である。「大きな物語」を端的に文章化したのが卦辞・彖辞である。
②「彖伝」は①「卦辞・彖辞」を掘り下げて文章化したものである。②「彖伝」を読めば「大きな物語」が何を伝えようとしているかがわかる。(但し、本書では「彖伝」は省略する。)
③「大象伝」は①「卦辞・彖辞」や②「彖伝」とは異なる切り口で六十四卦(八卦×八卦)の「大きな物語」を構成している八卦の組み合わせ(形)の意味と「大きな物語」の時に適切に対応するためには何をすればよいか(心構え)が書いてある。
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