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人生に役立つ易経 地水師

象曰、地中有水師。君子以容民畜衆。
○象に曰く、地中に水有るは師なり。君子以て民を容れ衆を畜(やしな)う。
 地(上卦坤)中に水(下卦坎)が聚(あつま)っているのが師の形である。貴方が君子(立派な人)なら、この形を見習って、大らかな心で大衆を受け容れ、養い育てて教え導く。

 ここまでが、原文(漢文と書き下し文)と意訳で見た、地水師の「大きな物語」である。

 ここからは「小さな物語」となる。「小さな物語」は六つある。一つひとつを原文(漢文と書き下し文)を示した上で、初心者が理解できるように意訳していく。

初六 ☷☵  之卦 十九地澤臨☷☱

初六。師出以律。否臧凶。
○初六。師出(い)づるに律(りつ)を以てす。否(しから)ざれば臧(よ)きも凶なり。
 初六は戦(いくさ)の始めに処する道を説く。軍隊が出動する(組織が戦いを始める)時は、規律を厳格にすることが肝要である。
 規律が乱れると総大将(プロジェクトリーダー)に人物を得ても敗北することになる。
象曰、師出以律、失律凶也。
○象に曰く、師出(い)づるに律(りつ)を以てすとは、律を失(うしな)へば凶なる也。
 戦(いくさ)の始めに処するに、規律を厳格にすることが肝要なのは、軍隊(組織)の規律が乱れると、総大将(プロジェクトリーダー)に人物を得ても、戦に勝てない(戦いに敗れる)からである。以下省略。