蒙、亨。匪我求童蒙。童蒙求我。初筮告。再三瀆。瀆則不告。利貞。
○蒙は亨(とお)る。我、童(どう)蒙(もう)に求むるに匪(あら)ず。童蒙、我に求む。
初(しよ)筮(ぜい)は告ぐ。再三すれば瀆(けが)る。瀆(けが)るれば則ち告げず。貞しきに利し。
彖曰、蒙山下有険。険而止蒙。蒙亨、以亨行、時中也。匪我求童蒙、童蒙求我、志應也。初筮告、以剛中也。再三瀆、瀆則不告、瀆蒙也。蒙以養正、聖功也。
○彖に曰く、蒙は山の下に険有り。険にして止まるは蒙なり。蒙は亨(とお)るとは、亨るを以て時(じ)中(ちゆう)を行う也。我、童蒙に求むるに匪(あら)ず、童蒙、我に求むとは、志應(おう)ずる也。初(しよ)筮(ぜい)に告ぐとは、剛中を以て也。再三すれば瀆(けが)る、瀆るれば則ち告げずとは、蒙を瀆(けが)せば也。蒙以て正しきを養うは、聖の功(こう)也。
山水蒙☶☵は険阻な山☶の下に水☵がある形の卦である。雨水として山頂から滴り落ちる水が山に浸透し泉となって山腹からチョロチョロと流れ出て何処へ行き着くのか分からない。人にとっては山から下ってきて坎の険難の真っ只中に陥る形であり、そこから這い上がって山を登っていくのは容易なことではない。心が苦悩に苛(さいな)まれ知恵を尽くして考えても追い詰められる苦境の時である。それゆえこの卦を山水蒙と言うのである。この卦(蒙)は乾為天(陽)と坤為地(陰)が始めて交わって万物が地球上に始めて発生する時である。
