用六。利永貞。
○用(よう)六(りく)。永(なが)く貞(ただ)しきに利(よろ)し。
象曰、用六永貞、以大終也。
○用六の永(えい)貞(てい)は、大を以(もつ)て終わる也。
用六とは大体において自分が陰の立場に居る時にどうするかの基本的対応を示しているのである。坤為地は全て陰爻で構成されているので、陰の立場に居る時の基本的な対応を示すのである。坤為地は臣下(誰かに仕える人々)の道である。夫に仕える妻の道である。臣下は二人の君主に仕えないことを忠とするし、妻は二人の夫に仕えないことを貞とする。臣下が君主に仕え、妻が夫に仕えることを確実に守って終始一貫することが陰の使命であり、陰の役割を全うすることで陽に転ずることができ、何事かを成し遂げることができるのである。これが陰の立場に居る時の基本的な対応である。思うに陰を小とし陽を大とする。陰は柔らかく、暗く、小であっても、勤労して怠らなければ必ず強くなるし、學んで怠らなければ遂には明智を得ることができる。それゆえ、小象伝に「用六の永(えい)貞(てい)は、大を以(もつ)て終わる」と言うのである。
