四十五.澤地萃 ☱ ☷ ツートップ体制で繁栄する時
□萃(すい)は亨(とお)る。王、有(ゆう)廟(びよう)に假(いた)る。大人を見るに利(よろ)し。亨る。貞しきに利し。大(たい)牲(せい)を用ひて吉。往く攸(ところ)有るに利し。
人や物が集まって繁栄するから天下はよく治まる。臣民は上の人を仰ぎ見て信服する。
◎象に曰く、澤、地に上(のぼ)るは萃なり。君子以て戎(じゆう)器を除(おさ)め、不(ふ)虞(ぐ)を戒(いまし)む。
☆君子が君主の位に、賢臣が宰相の位に在る。権力が君主と宰相に二分する時である。
○初六。孚(まこと)有れども終(お)へず。乃(すなわ)ち亂(みだ)れ乃ち萃(あつ)まる。若(も)し號(さけ)べば一(いち)握(あく)して笑と爲る。恤(うれ)ふる勿れ。往きて咎无し。 ☆君主と側近に惹かれるが、最後は側近に面会してお世話になる時。
○六二。引かるれば吉。咎无し。孚あり、乃(すなわ)ち禴(やく)を用ふるに利し。
☆君主九五の下に馳せ参ずれば幸福を招き寄せる。真心で神仏をお祭りしてご加護を賜る。
○六三。萃(すい)如(じよ)たり、嗟(さ)如(じよ)たり。利(よろ)しき攸(ところ)无(な)し。往(ゆ)けば咎无し。小(すこ)しく吝(りん)。
☆初めは誰にも相手にされずに一人嘆いてちょっと恥ずかしいが、最後は九四に仕える。
易経は本当に面白い。しかし、「易経は難しい」という印象で読まない人が多い。
そこで、毎日持ち歩いていつでも読める易経入門書を書くことにした。易経の原型は今から四~五千年前に古代支那の伏羲(ふつき)が考案したと伝わる「八卦(はつか)」と「六(ろく)十(じゆう)四(し)卦(か)」である。陰陽の概念を根幹に生み出された八卦が重なって出来た六十四卦の物語(宇宙空間におけるありとあらゆる現象を説明する時の物語)が易経の本質であり魅力である。
本書は「これ以上簡単にできない易経入門」の現代語訳を大幅に見直し、誰もが易経(易占い)を好きになるように工夫して書いた。一人でも多くの人に読んでほしい。
日本の教え研究家 白倉信司
