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これ以上わかりやすくできない易経入門の解説(一部掲載)23&24

二十三.山地剝 ☶ ☷ 陰氣が陽氣を剝ぎ落とす時

□剝(はく)は往(ゆ)く攸(ところ)有るに利(よろ)しからず。
 下から漸次に長じてきた陰氣(五陰爻)の浸食する力に山が剝ぎ落とされて平地になる。
◎象に曰く、山(やま)地に附(つ)くは剝なり。上以て下を厚くし宅(たく)を安(やす)んず。
 ☆山が崩れるように何事も零(れい)落(らく)する。身の安全を図り、時が一変するのを待つしかない。
○初六。牀(しよう)を剝(はく)するに足を以(もつ)てす。貞を蔑(ほろ)ぼす。凶。
 ☆小人の勢いが漸次に増大していく。早く予防しなければ間違いなく凶運を招き寄せる。
○六二。牀(しよう)を剝(はく)するに辨(べん)を以(もつ)てす。貞を蔑(ほろ)ぼす。凶。
 ☆危ういことを知らずに安心して坐っている。危険の予兆を察して早く避難するしかない。
○六三。之(これ)を剝(はく)す。咎(とが)无(な)し。 ☆衆陰が一陽を剝落しようとす時に。自分は小人だが上九と応じているので、組織(社会)には君子が必要だと認識している。

二十四.地雷復 ☷ ☳ 一陽来復して盛運に移行する時

□復は亨(とお)る。出(しゆつ)入(にゆう)、疾(やまい)无(な)く。朋(とも)來(きた)りて咎(とが)无(な)し。其(そ)の道に反(はん)復(ぷく)し、七日にして來(きた)り復(かえ)る。往(ゆ)く攸(ところ)有るに利(よろ)し。 復は一(いち)陽(よう)来(らい)復(ふく)して漸次に陽が長じて行く時。前に進んで事を為すがよい。
◎象に曰く、雷(らい)地中に在(あ)るは復なり。先(せん)王(おう)以て至(し)日(じつ)に關(せき)を閉(と)ぢ、商(しよう)旅(りよ)行かず。后(きみ)方(ほう)を省(かえり)みず。
 ☆衰運が終わり漸(ぜん)次(じ)に盛運に向かっていく。勢いは微少だが、運氣は漸次に発展していく。
○初九。遠からずして復(かえ)る。悔(くい)に祗(いた)る无(な)し。元吉。
 ☆毎日自分の言行を省みる。物事を漸次に進めれば想定以上に大きな事を成し遂げられる。
○六二。休(きゆう)復(ふく)す。吉。
 ☆常に見識を具えた人(初九)に順うので吉運を招き寄せる(何事も宜しい結果となる)。
○六三。頻(しきり)に復(かえ)る。厲(あやう)けれども咎(とが)无(な)し。
 ☆動き過ぎて落ち着きがない凡夫である。しばしば過ちを犯すが後悔して正しい道に復(かえ)る。