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易経(周易)を読み解く 六八(地澤臨 四五上)

2021年12月1日

六四 ‥‥‥ ‥―― (地澤臨) 之卦 五四雷澤歸妹

六四。至臨。无咎。
○六四。至(し)臨(りん)す。咎无し。
 柔順な側近六四は才能と人德が乏しいから、自分の力だけでは大臣(トップの側近)の職責を全うできない。そこで、至(し)誠(せい)を尽くして賢人初九を招(しよう)聘(へい)する。賢人初九は悦(えつ)服(ぷく)して国政を補佐する。人から咎(とが)められるような過失は犯さない。
象曰、至臨。无咎、位當也。
○象に曰く、至臨す。咎无しとは、位當れば也。
 小象伝は次のように言っている。賢臣初九は六四の側近(大臣)に悦(えつ)服(ぷく)して国政を補佐するので、人から咎められるような過失は犯さない。
 柔順な大臣六四が六五の天子(トップ)の側近としての職責を全うするのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇下位の賢者と協力し合って事を成し遂げる時である。至臨とは、同志が厚く丁寧に協力することを求めること。自分は上位に在って下位の者と協力し合う。下位の者に対しては、常に啓蒙することを心がけ、その心を自分の方に向けておき、いざとなったら進んで協力してくれるようにしておくことが肝要である。
○お互いに臨み合えば、至誠の気持ちで協力し合う。咎められない。
○上の者が下の者に臨む時である。
○利益を集めることに関しては、これ以上の幸せはない時。
○之卦の雷沢帰妹に変ずれば、長男が少女を娶る時となる。
○君子が天命によって事を為す時である。

以下省略。次の書籍をご覧ください。