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ネコちゃん占い師の占筮日記256

・九月十五日 月曜日 十二.天地否☰☷上九
 四時半過ぎに起床と寝坊してしまった。今日もマロンちゃんとみかんちゃんとわたしが政治について占筮する。マロンちゃんが卦辞・彖辞の解釈、みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断の解釈、わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断の解釈を担当する。
 本日は「自民党総裁選に対する国民の期待」を占筮したところ天地否☰☷上九が出た。
 ネコちゃん占い師とわたしは次のように占断した。
 マロンちゃんが卦辞・彖辞を解釈して次のように断じた。
○之(これ)を否(ふさ)ぐは人に匪(あら)ず。君子の貞(てい)に利(よろ)しからず。大往(ゆ)き小來(きた)る。
 否は上下交わることなく閉塞する時。あらゆる事象が閉塞する否の時は人の道に反することが横行闊歩する。君子(立派な人)が正しい道を固く守っても衰運の真っ只中に在るので、閉塞状態をどうすることもできない。天(君主・トップ)は上(外)に在り、地(臣下・臣民・民・部下)は下(内)に在る。天地陰陽(上下君臣・上司と部下・夫婦・親子等あらゆる関係)交わることなくあらゆる事象が閉(へい)塞(そく)するのである。
 マロンだニャン。天地否☰☷は「六十四卦中もっとも閉塞する時」だニャン。卦辞・彖辞には「天地陰陽(上下君臣・上司と部下・夫婦・親子等あらゆる関係)交わることなくあらゆる事象が閉(へい)塞(そく)する」とあるので、国民は自民党の総裁が誰になろうが自公政権が続く限り何も期待できないと思っているようだニャン。
 みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。
○象に曰く、天地交わらざるは否(ひ)なり。君子以(もつ)て德を儉(つづまやか)にし難(なん)を辟(さ)け、榮(えい)するに祿(ろく)を以(もつ)てす可(べ)からず。
 天地陰陽交わらず萬(ばん)物(ぶつ)は閉(へい)塞(そく)し、小人が跋(ばつ)扈(こ)して、世の中が乱れ崩壊に向っていく。このような時は、己の道德才能を上手に包み隠して、小人が招き寄せる災難に近付いてはならない。君子は富や名誉で誘惑されてはならないのである。
☆君子が志を実現できない時。才能を隠して表舞台から退き、正しい道を守ることが肝要である。物事が大きく塞がり衰運甚だしい時。慎むべきである。陰陽消長の循環の中で陰が長じて小人が跋扈する時。万事閉塞して、志を失いかねない時。家族の円満や組織の調和が維持できない。
 みかんだニャン。大象伝には「小人が招き寄せる災難に近付いてはならない」とあるニャン。「小人が招き寄せる災難」とは自民党総裁選のことだニャン。誰が総裁になってもろくなことにはならないので、国民は自公政権には期待しないということだニャン。高島嘉右衛門の占断に「陰陽消長の循環の中で陰が長じて小人が跋扈する時。万事閉塞」するとあるもの、そのことを裏付けているニャン。
 わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。
※第六段階の「小さな物語」閉塞の時が漸く終わろうとしている
○上九。否(ひ)を傾(かたむ)く。先には否(ふさ)がり後(のち)には喜ぶ。
 貴方は世の中が乱れ崩壊に向っていく否の終(しゆう)極(きよく)に居て閉(へい)塞(そく)する世の中を終(しゆう)焉(えん)させようと努力する。八方塞がりで四苦八苦した閉塞の時が漸(ようや)く終り、やがては泰平の世が到来する(六四の爻辞は六四の段階から否から泰に移行すると解釈しているが、陰陽消長の循環では、まだまだ下降してやがて下限に至り、その後地雷復の時を迎えて徐々に上向いて行き、やがて泰の時に至ると解釈できる)。衰運から盛運に転じて上下陰陽大いに喜ぶ泰の時が、漸(ようや)く到来するのである。
☆これまでには見られなかった新しい動きが始まる時。毒を用いるような予兆がある。
 天地否☰☷上九は「閉塞の時が漸く終わろうとしている」時。国民は自民党の総裁選の結果誰が総裁になろうと自公政権には期待できないが、その後の政局で流れが変わっていくかもしれないと期待しているようだ。爻辞に「八方塞がりで四苦八苦した閉塞の時が漸(ようや)く終り、やがては泰平の世が到来する」とあるのもそれを裏付けている。高島嘉右衛門の占断には「これまでには見られなかった新しい動きが始まる時」とある。自民党総裁選後の政局によって、新しい政治体制になることが期待される。