目次
十一月二十九日 土曜日 三十.離為火☲☲初九
五時に起床。
今日もマロンちゃんとみかんちゃんとわたしが政治について占筮する。
マロンちゃんが卦辞・彖辞の解釈、みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断の解釈、わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断の解釈を担当する。
本日は「激減する?中国人観光客の行方」を占筮したところ離為火☲☲初九が出た。
ネコちゃん占い師とわたしは次のように占断した。
マロンちゃんが卦辞・彖辞を解釈して次のように断じた。
○離は貞(ただ)しきに利し。亨(とお)る。牝(ひん)牛(ぎゆう)を畜(たくわ)えば吉。
離は天地人の道の正しきに麗(つ)きて(人間社会に当て嵌めれば大人・君子は要職に就くべきだが小人は要職に就くべきではない)明智・明德を用いて世を治める時である。
常に堅固に正しき道に麗(つ)きて明智・明德を用いるが宜しい。そうであれば、何事もすらっと通る。柔順な牝(め)牛(うし)を養い育てるように、柔順に正しき天地人の道に麗(つ)き(大人・君子が要職に就い)て明智・明德で世を治めれば、幸運を招き寄せる。
マロンだニャン。離為火☲☲は「明智・明德を用いる」時。卦辞・彖辞には「常に堅固に正しき道に麗(つ)きて明智・明德を用いるが宜しい。そうであれば、何事もすらっと通る」とある。話に聞くところによると、中国人観光客の評判は良くない。よって「常に堅固に正しき道に麗(つ)きて明智・明德を用いるが宜しい」という言葉からは、今後できるだけ中国人観光客は日本に来ないことを多くの日本人は望んでいるだろうニャン。
みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。
○象に曰く、明(めい)兩(ふた)たび作(おこ)るは離なり。大(たい)人(じん)以て明を繼(つ)ぎて四(し)方(ほう)を照らす。
日に日に新たに太陽が昇るように、先代から現世・現世から後世へと明智に明智を明德に明德を継いで文明を継承する。先代の明智・明德を継承し、天地と德を合わせ、賢臣(すぐれた部下)と意を合わせて、普(あまね)く天下人民を照(しよう)臨(りん)(神仏が見守るように君主が仁德で社会を統治)する。
※「大人以て明を繼ぎて四方を照らす」とあるが、離は下卦を先代の御代(過去の成功した歴史)、上卦を現世或いは後世の御代(現在あるいは将来の志半ばの歴史)と見做している。爻辞の言葉は、下卦を先代の御代の治世(過去の歴史)、上卦を現世或いは後世の御代の治世(現在あるいは将来の歴史)として作文している。
☆火は物に付着して移動する性質がある。それゆえ始めは善き性質を持っていても、互体(二三四爻)巽の風が吹けば火の勢いが盛んになって損害を及ぼすことがある。剛健で積極的な人と接するよりも柔順な善人と接して共に事業を計画するべきである。
みかんだニャン。大象伝には「大(たい)人(じん)以て明を繼(つ)ぎて四(し)方(ほう)を照らす」とある。大人とは立派な人物で四書五経に登場する言葉だニャン。すなわち二千年以上前の志那で生まれた言葉だ。ところが、今日本にやってくる中国人観光客からは大人という言葉を連想することは皆無でむしろ小人(駄目な人)という言葉が当て嵌まるニャン。よって、中国人観光客の振る舞いが今のように小人を連想させるままならば、このまま減少していくことが日本にとって望ましいことになるだろうニャン。今の中国人観光客は高島嘉右衛門の占断にある「巽の風が吹けば火の勢いが盛んになって損害を及ぼす」存在でしかないニャン。
わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。
○初九。履(ふ)むこと錯(さく)然(ぜん)たり。之(これ)を敬(けい)すれば咎(とが)无(な)し。
初九は前世(先代の御代・過去の歴史)の初め、夜が明けようと(一つの文明・一つの事業・一つの歴史が始まろうと)している時。夜明け前なのでまだ暗く辺りの様子は判然としない。このような時は、進むことを控えて慎重に行動することが望ましい。
夜が明けようと(一つの文明・一つの事業・一つの歴史が始まろうと)している時、進もうとする気持ちを抑えるべきである。六二を敬(うやま)って慎んで仕えれば、咎められるような過失は犯さない。
☆事を起こそうと人に接する場合には、その始めを慎み終わりを全うすべきである。
離為火☲☲初九の爻辞には「進むことを控えて慎重に行動することが望ましい」とある。将来はどうなるかわからないが、今の日中関係は最悪である。こんなときは中国人観光客は日本に来ない方がよいに決まっている。来たらろくなことにはならない。高島嘉右衛門の占断にも「その始めを慎み終わりを全うすべきである」とある。
