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ネコちゃん占い師の占筮日記268

九月二十七日 土曜日 五十六.火山旅☲☶上九

五時半一寸前に起床と大寝坊してしまった。

今日もマロンちゃんとみかんちゃんとわたしが政治について占筮する。

マロンちゃんが卦辞・彖辞の解釈、みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断の解釈、わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断の解釈を担当する。

本日は「世間は今回の自民党総裁選をどう見ているか2」を占筮したところ火山旅☲☶上九が出た。

ネコちゃん占い師とわたしは次のように占断した。

マロンちゃんが卦辞・彖辞を解釈して次のように断じた。

○旅(りよ)は小(すこ)しく亨(とお)る。旅は貞(ただ)しければ吉。

旅(りよ)は旅(たび)する時である。旅を広く捉えれば、長期出張や単身赴任等も一種の旅である。 旅は火(上卦離)が山(下卦艮)の上に在る。山(移動することがない宿に例える)は動かず火(常に移動する旅人に例える)は燃え移るので旅に例えて物語はできている。

旅人は見知らぬ土地を旅するので何事にも慎重である。すなわち、止まるべき所に止まり(下卦艮)、明智(上卦離)で適切に対処しようとする。それゆえ、小さな事なら成就する。旅人が止まるべき所に止まれば(見知らぬ土地に馴染めば)、幸運を招き寄せることができる。

マロンだニャン。火山旅☲☶は「旅(たび)する時」だニャン。「旅(たび)する時」は仕事や世の中の経済活動から離れる時、心休めの時だから、日本社会の経済状況がよくなることは期待できないニャン。卦辞・彖辞には「小(すこ)しく亨(とお)る」とあるので、たとえ高市早苗さんが総裁になったとしても日本の政治状況が大きく改善することは期待できないニャン。

みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。

○象に曰く、山の上に火有るは旅(りよ)なり。君子以(もつ)て明らかに愼(つつし)みて刑を用ひ、而(しか)して獄(ごく)を留(とど)めず。

泰然と止まり妄動しない山(下卦艮・宿に例える)の上に、明るく速く燃え移る火(上卦離・旅人に例える)が有る。見知らぬ土地を旅する旅人は、その時々において、明智・明德で止まるべきか動きべきかを見定め、慎重に決断して、速やか且つ適切に対処する。
☆外に出かけて弁舌で対処する時。今の場所から他の場所へ移転する時。親しい人が少なく人々に受け容れられない時である。心が安定しない時である。

みかんだニャン。大象伝には「愼(つつし)みて刑を用ひ、而(しか)して獄(ごく)を留(とど)めず」とあるから、国民は今回の自民党総裁選を前向きには捉えていない、すなわち、期待していないニャン。また、高島嘉右衛門の占断に「親しい人が少なく人々に受け容れられない時である。心が安定しない時」とあるのも、そのことを裏付けているニャン。

わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。

※第六段階の「小さな物語」貴方自身が招いた厄(やく)災(さい)である
○上九。鳥(とり)、其(その)巣(す)を焚(や)く。旅(たび)人(びと)先(さき)には笑ひ、後(のち)には號(ごう)咷(とう)す。牛を易(やすき)に喪(うしな)ふ。凶。

貴方は傲慢な旅人。驕り高ぶり周りの人から嫌われて、鳥が巣を焼失して失ったように、宿屋から追い出されて出入り禁止となる。災難がたび重なり、貴方は終には号泣して慟(どう)哭(こく)する。しかも、従者からも見放されて牛に牽(ひ)いてきた財産を全て盗まれる。このように無惨な結果となったのは、貴方自身が招いた厄(やく)災(さい)である。
☆高い地位に居て一人安寧を楽しみ下々が苦しんでいるのを見て笑っている。災難を招き寄せその地位を失い流浪する旅人に成り下がる。災難が続いて全てを失い途方に暮れる。

火山旅☲☶上九は「貴方自身が招いた厄(やく)災(さい)」だから、世間は今回の総裁選に期待していないどころか、日本社会にとって一種の災難だと見ているようだ。爻辞に「貴方は傲慢な旅人。驕り高ぶり周りの人から嫌われて、鳥が巣を焼失して失ったように、宿屋から追い出されて出入り禁止となる」とあるのもそのことを裏付けている。高島嘉右衛門の占断に「高い地位に居て一人安寧を楽しみ下々が苦しんでいるのを見て笑っている」とあるのは、今の自民党議員の姿である。世間が今回の総裁選を一種の災難だと感じているのは、もっともなことである。