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冬至の日に易占いを立てる「冬至占(とうじせん)」について その二

2022年11月4日

 

占いの答えを出すための手法は様々あるが、正当な手法は「五十本の筮(ぜい)竹(ちく)」を操って答えを出すやり方である。このやり方は道具を揃える必要があり、また、答えを出すのに時間がかかるため、簡単に占いを立てるための様々な手法が生み出されている。その中で最も簡単に占いを立てる手法が「カード占い」である。
 二十年近く易経を研究しているわたしが考案した「易占カード」を用いれば、易経や易占いを全く学んだことがない人でも、「自分の運勢」や「社会情勢」などを簡単に占うことができる。

 以上が易経や易占いについての説明である。次に、何故冬至の日に易占いを立てることになったのかを、簡単に説明しよう。

 冬至は一般的に「一年で一番昼が短い日」と理解されていると思われるが、正確には「夏至を境に短くなり続けた日照時間が、冬至の日の何時何分何秒に最も短くなった瞬間を境に、長くなる流れに転じる日」である。よって、冬至を境に日照時間が長くなり続けることから「物事が開けていく」ようになるのが冬至の日なのである。このことは日本最古の古典である古事記に登場する「天の岩屋」の物語に描かれており、太陽の神様である天照大神が天の岩屋にお隠れになって世界が真っ暗になったという話は、日照時間が最短になる冬至の例えであり、天の岩屋から天照大神が出てきた瞬間から世界に明るさが戻ってきたのは、冬至の日を境に日照時間が長くなり続けるということの例えである。そのことから天照大神をお祀りしている伊勢神宮は、冬至の日になると太陽が鳥居の真ん中から昇ってくるように設計されている。