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39.水山蹇 期間限定 超入門 コインを用いた易経・易占い

2022年10月24日

三九 水(すい)山(ざん)蹇(けん) ・|・ |・・ 立ち止まって困難克服
   サンキュー(三九)険山「水(すい)山(ざん)蹇(けん)」 互卦 六四火水未済
※苦労に苦労が重なる時である。こういう時は焦らずに立ち止まって、じっくりと考えることが求められる。
 困難が重なる時。君子(人格者)は行いを省みて徳を磨き、時の到来をじっと待つ。
 苦労して山を越えても、また困難が立ち塞がるように、苦労に苦労が重なる時である。
 無理して山を越えようとせずに平らな大地(持ち場)に止まって時を待つことである。
 こういう時は心配してもどうにもならない。大きな心で「何とかなるさ」と達観して、時が至るのを待つことである。
 賢人や偉人を見習うことで道が開けて行く。偉大な人物⑤を見習って己を修めれば困難に立ち向かう道が見えてくる。自分の心を自分で制御すべきである。
〇身の上に大変な災難を招き寄せる時。災難から逃れようとするが万策尽きて困り果てる。
○心配したところでどうにもならない。時が至るのを待つしかない。
○五爻の時に至れば、困難から脱出して非常事態は終焉し、心の安定を取り戻す。
○闇雲に苦労して、心を痛めることのないようにするべきである。
○底なし沼に陥ってしまったように進退に窮する時。何事も進み行けば凶運を招く。止まるべし。進めば災難を招き寄せる。
○何事も思った通りにできない(何をやってもうまくいかない)時。
○リーダー(上司)は感情的になり、大衆(部下)は偏屈になって、組織(国家・社会・地域・会社・家庭)が治まらない時。 ○善からぬ計画に騙されて落とし穴に陥る。

① 水山蹇初爻 ・|・|・・ 之卦水火既済 ・|・|・|
 進み行けば困難に陥る。じっと止まって時を待てば賢いと誉められる。
 あなたは地位が低く能力も乏しいので、進み行けば険阻艱難に陥るしかない。
 今はじっと止まり時が到来するのを(⑤の段階まで)待つべきである。
 相手が進んでくるのを待ち、敵を味方に付ければ、賢い人だと誉められる。
〇小賢しい智恵で困難に対処すれば、益々困難は厳しくなる。冷静になって、開運の時が到来するのを待つべきである。 ○今は困難の真っ直中にあるが、五ヶ月後には、困難から脱出して、思ってもいなかった名誉を得ることができる。
○あなたに敵がいる場合は、こちらから進み行けば、敵の手中に嵌(はま)って困惑する。敵から進んで来るのは待てば和解する。敵を自分の味方にすることができる。
○敵を味方に付けるような対処をすれば、思ってもいなかった名誉を得る。
○困難の真っ直中で、速やかに自分のやってきたことを反省して、止まる時は、それ以上、困難の中には陥らない。自分がこれまで取り組んできたことを守ることができる

② 水山蹇二爻 ・|・|・・ 之卦水風井 ・|・||・
 あなたは公に奉じて身を捨てる。トップ⑤を補佐して困難に立ち向かう。
 身を捨てる時。あなたの役割はトップ⑤に仕えて困難に立ち向かうことである。志を磨いて組織のために尽くし、臣下としての役割を全うすれば、終には幸運を招き寄せる。
〇臣下としての役割を全うできる人物。忠義に厚いが未だ時運が至らないので苦労が多い。志を貫いて組織に尽くせば、終には天運を招き寄せて物事を成就することができる。
○占った人が賢臣ではなく一般的な臣下の場合、上司と共に心配事に明け暮れる。だが四ヶ月後には(五爻に至れば)、立派な人物が支援を得て、困難な状況から脱出できる。

③ 水山蹇三爻 ・|・|・・ 之卦水地比 ・|・・・・
 無闇に進めば困難に陥る。止まって部下①②と親しめばみんなに喜ばれる。
 今はみんなと親しみ調和して助け合う(足元を固める)時である。
〇この爻は力が強すぎる。積極的に困難に立ち向かえば、裏目に出て困難が困難を招き寄せて困窮する。足元を固めて前に進まず、コツコツと本業に徹することが肝要である。
○果報は寝て待て。求められた時に素直にそれに応ずれば、事が成就して、思ってもいなかった幸せを招き寄せる。 ○親しみ調和して助け合う時である。

④ 水山蹇四爻 ・|・|・・ 之卦澤山咸 ・|||・・
 足下を固める。部下①②③と親しみ組織を一本化することである。
 時が(⑤の段階に)至れば部下を率いてトップ⑤に使える(補佐する)。
〇穏やかで柔順な人が年上の賢人と組んで事業を企画すれば過失を犯さず無事に事業を終える。自分は力がないが力のある人物と組んで共に考えて心配するので悩みが解ける。
○年上の誠実な人物に従って、忠実であることを要する時。
○連合することによって、悩みが解決する時。

⑤ 水山蹇五爻 ・|・|・・ 之卦地山謙 ・・・|・・
 あなたは大きな険阻艱難に陥って苦しむ時のトップ(リーダー)である。始めは困難にじっと耐えているが、時が(⑤の段階に)至れば①~⑥全員を率いて困難に立ち向かう。
 終には険阻艱難を乗り越えられる。臣民(みんな)の支持があったからである。
〇君主としての責任が重く、困難もまた大きい。君主一人が智恵と人德を具えていても、大衆の支持がなければ、天下を救うことはできない。賢臣を集めて対処すれば、困難は忽(たちま)ち解決して、君主として大きな功績を上げる。
○一般人ならば、天が定めた運命(宿命)によって、久しく困難の中に陥っていたが、今は大勢の人々の助けによって、困難から脱出して希望を叶えることができる。
○貴方は剛健中正の人德を具えているの、で必ず朋友がやって来て、助けてくれる。

⑥ 水山蹇上爻 ・|・|・・ 之卦風山漸
 独断で部下③を率いて無闇に蹇の困難に立ち向って行けば険阻艱難に陥る。
 トップ⑤の決断を待ち、①~⑥組織一体となって立ち向かえば大きな功績を上げる。
〇高い地位に在って、国家が困難に陥っている状況を観察して、大いに心を痛めている。だが、困難は既に解決しようとしている。君主の相談役として大いに人德を発揮する時。
○一般人の場合には、長年の苦学が報われて、名誉を得る時である。
○自分を修めて、人から支援される時である。
○立派な人に順って、功を立てる時である。