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明治十九年出版 高島易断 現代語訳(一部掲載)

2026年6月6日

※以下、爻辞・小象伝の解説
(爻(こう)辞(じ)・小(しよう)象(しよう)伝(でん)・爻の物語と掘り下げて解説した文章)
初九。潜龍。勿用。
○初(しよ)九(きゆう)。潜(せん)龍(りゆう)なり。用(もち)うる勿(なか)れ。
潜龍勿用、陽在下也。
○潜(せん)龍(りゆう)用(もち)うる勿(なか)れとは、陽にして下に在れば也。

この爻陽にして初の位に居る。それゆえ初九と言う。龍とはもって生まれた才能が絶妙な智恵を有する人を称する。今その龍は時運が至らないので深い淵に隠れ潜んでいる。これを潜龍と言う。霊妙の人徳を具えた者だが、今は時を得ていないので籠もってじっとしている。静かに潜んで人前に現れないのである。寂然として神仏に心を寄せ人としての徳を養っているのでもって生まれた才能が絶妙な智恵を有する君子であっても今は世に出る時ではないがゆえに、人はこの人物のあり方(象)を見て才能と智恵を包み隠し己の分を守って他を求めないことを知るのである。潜龍は徳を修めることを楽しみ、将来は神仏のようになる龍が今は静かに修養してやがて大きく伸びる時を待っているように見える。今は時運が最下の位である初爻なので陽剛の才徳は地下に潜んでいる。将来大いに発達することを図っているのである。この段階で軽挙妄動すれば将来発達する氣運を損なってしまう。君子ならよくよく考えるべきである。そうは言っても占いとして見立てると小さな事なら女子の力を借りて事を行えば成就するであろう。

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