五十九.風水渙 ☴ ☵ 砕け散った社会を一体化させる時
□渙(かん)は亨(とお)る。王、有(ゆう)廟(びよう)に假(いた)る。大(たい)川(せん)を渉(わた)るに利(よろ)し。貞(ただ)しきに利し。
組織や社会が砕け散る。心を合わせて再び一つにまとまれば、雨降って地固まり吉を招く。
◎象に曰く、風、水の上を行くは、渙なり。先王以て帝(てい)に享(きよう)し、廟(びよう)を立つ。
☆神棚やお仏壇を大切にして神仏のご加護を賜れば、離散した人々の心は一つにまとまる。
○初六。用(もつ)て拯(すく)うに馬(うま)壯(さか)んなり。吉。
☆勢力盛んな上司九二と協力して離散の困難に立ち向かえば、終には困難を克服できる。
○九二。渙(かん)のとき其(その)机(き)に奔(はし)る。悔亡ぶ。
☆部下初六と心を一つにして時を待てば、支援してくれる人が現れて吉運を招き寄せる。
○六三。其(その)躬(み)を渙(ちら)す。悔无し。 ☆困難な状況を救うために、自分の身を投げ捨てて上九の下に馳せ参じ、最善を尽くすので困難な状況から脱出できる。
易経は本当に面白い。しかし、「易経は難しい」という印象で読まない人が多い。
そこで、毎日持ち歩いていつでも読める易経入門書を書くことにした。易経の原型は今から四~五千年前に古代支那の伏羲(ふつき)が考案したと伝わる「八卦(はつか)」と「六(ろく)十(じゆう)四(し)卦(か)」である。陰陽の概念を根幹に生み出された八卦が重なって出来た六十四卦の物語(宇宙空間におけるありとあらゆる現象を説明する時の物語)が易経の本質であり魅力である。
本書は「これ以上簡単にできない易経入門」の現代語訳を大幅に見直し、誰もが易経(易占い)を好きになるように工夫して書いた。一人でも多くの人に読んでほしい。
日本の教え研究家 白倉信司
