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ネコちゃん占い師の占筮日記288

2025年11月3日

十月十七日 金曜日 六十三.水火既済☵☲六二

三時半に起床。

今日もマロンちゃんとみかんちゃんとわたしが政治について占筮する。

マロンちゃんが卦辞・彖辞の解釈、みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断の解釈、わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断の解釈を担当する。

本日は「維新と自民党の連立はうまくいくか」を占筮したところ水火既済☵☲六二が出た。

ネコちゃん占い師とわたしは次のように占断した。

マロンちゃんが卦辞・彖辞を解釈して次のように断じた。

○既(き)濟(せい)は亨ること小なり。貞しきに利し。初めは吉、終りは亂(みだ)る。

既濟は完璧な(完成した)形をしているが、既に完成しているので伸びしろがない。それゆえ、大きな事は成就しないが、小さな事なら成し遂げられる。正しい道(道德)を固く守ることが肝要である。完璧な(完成した)形をしているので、最初は順調に事が運ぶが、やがては(上卦に入ると)、完璧な(完成した)形が崩れ始める(乱れていく)。これは、栄枯盛衰の理(ことわり)である。

マロンだニャン。水火既済☵☲は「完成した形」をしている。卦辞・彖辞には「完成しているので伸びしろがない。それゆえ、大きな事は成就しないが、小さな事なら成し遂げられる」とある。以上のことから、維新は自民党と連立を組むが、大きな成果は期待できないし、長続きしない可能性もあるということだニャン。

みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。

○象に曰く、水、火の上に在るは既濟なり。君子以て患(うれい)を思うて豫(あらかじ)め之を防ぐ。

水(坎☵)が火(離☲)の上に在りよく交わる。君子(立派な人)は、完璧な形(完成)を基盤とした天下泰平の時に将来の事を憂(うれ)えて(心配して)、予想される事態に備え予(あらかじ)め対策を講じる。
☆始めは運気盛んだが後に衰える時である。まだ運気が盛んなうちに、やがて運気が衰えた時にどうすべきかを計画しておくべきである。(後略)既に事業は成し遂げた。これから先のことが心配になる。これ以上の成功は求めずに現状を維持すべきである。

みかんだニャン。大象伝には「水(坎☵)が火(離☲)の上に在りよく交わる」とあるので、維新は自民党と連立を組むだろうニャン。高島嘉右衛門の占断には「始めは運気盛んだが後に衰える」とあるので、マロンちゃんの占断と同じく、維新と自民党の連立政権は長続きしない可能性があるニャン。

わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。

※第二段階の「小さな物語」泰平の世はまだまだ続く
○六二。婦(ふ)、其(その)茀(ふつ)を喪ふ。逐(お)ふ勿(なか)れ。七(なの)日(か)にして得(う)。

貴方は柔順にして時に適合する能力を具えている賢い部下である。貴方は九五(トップ)に仕えているので、貴方を九五(トップ)の夫人に例える。夫人の貴方が九五のトップに遇いに出掛けようとするが、顔を隠すための馬車の蔽(おお)いを盗まれてしまい、出掛けられなくなった。既に完成した(完璧な形の)天下泰平の時に、姦(かん)佞(ねい)な小人(悪い奴)が貴方を失脚させようと誹(ひ)謗(ぼう)中傷して夫の九五(トップ)に疑いを抱かせた。貴方は九五の信頼を失いかけている。しかし、馬車の蔽(おお)いを盗んだ犯人を逐(お)いかけてはならぬ。君子(立派な人)は小人(悪い奴)の誹謗中傷に対して弁解してはならない。逐いかければ逐いかけるほど盗人は遠くへ逃げてしまうように、貴方が弁解すればするほど九五(トップ)の信頼を失うことになる。盗人を逐いかけずに放っておけば、やがて(七日後には)馬車の蔽(おお)いは戻ってくる。誹謗中傷を放っておけば、自然と九五(トップ)の疑いは解ける。今は完成した(完璧な形の)天下泰平の時の前半である。今の形を保っていれば泰平の世はまだまだ続く。
☆心の中で期待している事が期待通りに進まないので失望するが、一定期間の後は期待通りに進むようになる。モノを紛失しても淡々と探せば自然と見付かる。急ぐと災難を招く。

水火既済☵☲六二は「太平の世はまだまだ続く」時。しばらくは、維新と自民の連立はしばらく続きそうだ。爻辞には「今は完成した(完璧な形の)天下泰平の時の前半である。今の形を保っていれば泰平の世はまだまだ続く」とあるのも、それを裏付けている。但し、高島嘉右衛門の占断には「急ぐと災難を招く」とあるから、どちらかが主張を激しくすると決裂する可能性が高い。