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易占徒然日記 10

・六月二十二日土曜日
 今日で入院生活にさよならできる。十日弱と短かったようなそうでもないような期間だったが、ほとんど熟睡できた日はなかった。就寝時間になっても、せいぜい一時間、長くて二時間、寝たかと思えば目が覚めるという日々が続いた。今日も一時に目が覚めトイレに行き、三時に目が覚めトイレに行き、そのまま眠れなくなり、今日記を書き始めた。
 さて入院最終日の本日を占った結果は、山水蒙☶☵五爻が出た。
 卦辞・彖辞を解釈すると次のようになる。
○蒙は亨る。我、童蒙に求むるに匪ず。童蒙、我に求む。 初筮は告ぐ。再三すれば瀆る。瀆るれば則ち告げず。貞しきに利し。
▼退院して帰宅しやれやれである(蒙は亨る)。家内がわたしに気を使うのではない。わたしが家内に気を使うのである。(我、童蒙に求むるに匪ず。童蒙、我に求む)。家内の指図は絶対である。逆らったら大変なことになる(初筮は告ぐ。再三すれば瀆る。瀆るれば則ち告げず)。只管順うがよろしい(貞しきに利し)。
 爻辞を解釈すると次のようになる。
○六五。童蒙、吉なり。▼久しぶりに帰宅したわたしは童蒙のように愚かである。夫婦相睦まじくして愚かさを啓けば、何事も上手くいく。
 十時過ぎから退院の手続きをして、念願のアワアワを購入して昼頃には家に戻る。さっそくぷは~っと一息つく。生き返った。家内を始め家族に厚くお礼を言う。本当に迷惑をかけました。