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明治十九年出版 高島易断 現代語訳(一部掲載)

2026年6月8日

九二。見龍在田、利見大人。
○九(きゆう)二(じ)。見(けん)龍(りゆう)田(でん)に在り、大(たい)人(じん)を見るに利(よろ)し。
見龍在田、德施普也。
○見龍田に在りとは、德の施し普(あまね)き也。
この爻(九二)は(初九の時とは)時運が一変して潜んでいる段階を脱出して世の中に現れ大いに活躍する時である。それゆえ「見(けん)龍(りゆう)田(でん)に在り」と言う。田は地上で農耕作業を行い農産物を収穫して利益をえる場所、すなわち龍(君子)たる徳を具えた将来の大人(九二)が活躍する段階に入ったことを言う。(九二は)剛健中正(剛(つよ)く健全で中庸の徳を具えており陽爻陽位で位も正しい)であるがゆえに、進退の判断が適切で行いに過不足がなく、言行は正しく慎ましく、よく物事の道理を分かっており人情にも厚い。それなのに自分はまだ未熟だと思っており、応じる(目をかけてくれる)(トップである)九五の大人(立派な君子)を師匠と仰ぎその指導を受けて見識を磨いている。九五の大人は幾多の苦難に適切に対応して人格を磨いてきた(人生の変化と通達の経験ある)人物である。今この九二(将来の大人)と九五の大人の師弟関係を見れば(九二もやがて大人となり)いつの日にか共に天下の大事業を成し遂げることを確信できる。九二の時は見龍が時を得て(九五の大臣に導かれて)身を立て名を世間に知られる時である。上下(九五と九二)の大人が志を一つにして天下(世の中)を救済する時は究極的には遍く徳化の美風が及ぶ(明徳が天下に明らかになる)のである。

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