四十一.山澤損 ☶ ☱ 下が損するからみんな得する時
□損(そん)は孚(まこと)有り。元(げん)吉(きつ)。咎(とが)无(な)し。貞(てい)にす可(べ)し。往(ゆ)く攸(ところ)有るに利(よろ)し。曷(なに)をか之(これ)用(もち)ひん。二(に)簋(き)、用(もつ)て亨(とお)す可(べ)し。
下(内)を減らして上(外)を増やす。上下共に大いに宜しきを得て幸運を招き寄せる。
◎象に曰く、山の下に澤有るは損なり。君子以て忿(いかり)を懲(こ)らし欲を塞(ふさ)ぐ。
☆他人や社会に対して自分の財産を提供する時。一時は損するが大きな吉運を招き寄せる。
○初九。事(こと)を已(や)めて遄(すみや)かに往(ゆ)く。咎无し。酌(く)みて之(これ)を損(へら)す。
☆親しい人から助けを求められる。速やかに対応すれば組織や社会に貢献できる。
○九二。貞(てい)に利(よろ)し。征(ゆ)くは凶。損せずして之(これ)を益す。
☆上の人から依頼されたても応じてはならない。自分は損失を出し相手には災難が及ぶ。
○六三。三人行けば、則(すなわ)ち一人を損す。一人行けば、則ち其(そ)の友を得(う)。
☆三人で行動すれば一人が損をする。一人で行動すれば仲間が見つかって共に事を為す。
易経は本当に面白い。しかし、「易経は難しい」という印象で読まない人が多い。
そこで、毎日持ち歩いていつでも読める易経入門書を書くことにした。易経の原型は今から四~五千年前に古代支那の伏羲(ふつき)が考案したと伝わる「八卦(はつか)」と「六(ろく)十(じゆう)四(し)卦(か)」である。陰陽の概念を根幹に生み出された八卦が重なって出来た六十四卦の物語(宇宙空間におけるありとあらゆる現象を説明する時の物語)が易経の本質であり魅力である。
本書は「これ以上簡単にできない易経入門」の現代語訳を大幅に見直し、誰もが易経(易占い)を好きになるように工夫して書いた。一人でも多くの人に読んでほしい。
日本の教え研究家 白倉信司
