三十九.水山蹇 ☵ ☶ 困難に対処すべく立ち止まる時
□蹇(けん)は、西南に利しく、東北に利しからず。大人を見るに利し。貞にして吉。
前方に険阻艱難が待ち構えている時は立ち止まって大人(立派な人)を見習うが宜しい。
◎象に曰く、山の上に水有るは蹇なり。君子以て身に反(かえ)りて德を脩(おさ)む。
☆底なし沼に陥ってしまったように進退に窮した時は言行を顧みて仁德を磨くが宜しい。
○初六。往(ゆ)けば蹇(なや)み、來(く)れば譽(ほまれ)あり。
☆小賢しい智恵で困難に対処してはならない。冷静に開運の時が到来するのを待つべし。
○六二。王(おう)臣(しん)蹇(けん)蹇(けん)たり。躬(み)の故(こと)に匪(あら)ず。
☆力不足であることを自覚して組織(社会)のために尽くすことがあなたの天命である。
○九三。往(ゆ)けば蹇(なやみ)み、來(きた)れば反(かえ)る。
☆何事もやり過ぎるあなたは、足元を固めてコツコツと本業に徹すれば心安らかになる。
易経は本当に面白い。しかし、「易経は難しい」という印象で読まない人が多い。
そこで、毎日持ち歩いていつでも読める易経入門書を書くことにした。易経の原型は今から四~五千年前に古代支那の伏羲(ふつき)が考案したと伝わる「八卦(はつか)」と「六(ろく)十(じゆう)四(し)卦(か)」である。陰陽の概念を根幹に生み出された八卦が重なって出来た六十四卦の物語(宇宙空間におけるありとあらゆる現象を説明する時の物語)が易経の本質であり魅力である。
本書は「これ以上簡単にできない易経入門」の現代語訳を大幅に見直し、誰もが易経(易占い)を好きになるように工夫して書いた。一人でも多くの人に読んでほしい。
日本の教え研究家 白倉信司
