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天命に生きる日本の教え講座 安岡正篤「人生手帖」に学ぶ

安岡正篤一日一言を読み解く

四月二十三日の言葉 余裕

「千万人と雖も吾往かん」と言った孟子が同時に別面において、「豈に綽々(しゃくしゃく)余裕有らざらんや」と言って余裕というものを論じておりますが、こういう乱世になればなるほど、われわれは余裕というものを持たなければならない。余裕があって初めて本当に物を考えることも出来る、本当に行動を起こすことも出来るわけです。殊に善人は神経が細いから、尚更本当の意味の余裕が必要であります。(以上、安岡正篤一日一言から)

余裕というのは、心安んじているから生まれてくるものだと思います。心安んずるというのは、今の自分に満足している、今の自分を肯定している、という心境でしょう。今の自分に不満がある、今の自分を否定している人は、心安んずることなどできません。従って、余裕を持つことも出来ないわけです。今の自分に満足している、肯定しているという心境は、その人が経済的に、あるいは社会的に満たされている、という場合もあるでしょうが、経済的・社会的に満たされていた人が、その地位を失ったと同時に、今の自分に満足できない、今の自分を肯定できない、という風に変化してしまったとしたら、それは、本当の意味で、心安んずる人とはいえません。経済的・社会的に満たされていようが、満たされておるまいが、そんなことに関係なく、心安んずるという境地でなければ、余裕というものを持っているとは言えないのであります。

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