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易経(周易)を読み解く 八八(山天大畜 初二三)

初九 ―‥‥ ――― (山天大畜) 之卦 十八山風蠱

初九。有厲。利已。
○初九。厲(あやう)き有り。已(や)むに利(よろ)し。
 初九は剛健正位だが最下に居て微力。大(だい)畜(ちく)は下卦乾の陽剛が進むのを上卦艮が止めることを大義とするため、応爻六四は初九が進むのを止めようとする。
 それでも進もうとすれば危険に陥る。今は蓄え養う時の最初の段階であるから、進むのを止めてじっとしているのが宜しい。
象曰、有厲、利已、不犯災也。
○象に曰く、厲(あやう)き有り、已(や)むに利(よろ)しとは、災(わざわい)を犯(おか)さざる也。
 小象伝は次のように言っている。今は蓄え養う時の最初の段階であるから、進むのを止めてじっとしているのが宜しい。
 最下に居て微力なのに危険を犯せば災害を招き寄せることになる。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇「一つの学問を修めれば、成し難い事業はない」と、錯覚している人は、自分を過信している。一つのことを知っただけで、他のことも知っていると思い込んでいる。馬車馬が前方だけを見て、左右を見ていないのと同じである。羊の腸のようにくねくねと曲った険しい道(艱難辛苦)は、山岳にあるのではなく、平地にあることが多い。剛健の才德がある人は、能く事業を成し遂げる一方で、事業の正否を見誤ることも多い。理屈はよく知っているけれども、経験の裏打ちがない人は、事を誤り、事に敗れる。経験の裏打ちがない時は、決して進んではならない。無理して進めば、必ず人に妨害される。
○下卦乾の三陽が、上卦艮に止められている。初爻は応ずる六四に止められる。進んで行けば危ない目に遭う。止まっているがよい。
○ちょっとした乱れに乗じて、自分が利益を得ようとする。
○家畜を養い、また、家畜を集める時。 ○大きな事を企(たくら)んでいる時。
○行くことを止める方が理に適っている時。 ○制止される時。

以下省略。次の書籍をご覧ください。

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