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易経(周易)を読み解く 六五(山風蠱 四五上)

六四 ―‥‥ ――‥ (山風蠱) 之卦 五十火風鼎

六四。裕父之蠱。往見咎。
○六四。父の蠱(こ)に裕(ゆるや)かなり。往(ゆ)きて咎(とが)を見る。
 六四は柔弱正位の才能不足で控え目に過ぎる。先代の蠱(こ)乱(らん)(旧来の弊害)は益々悪化して勇(ゆう)猛(もう)果(か)敢(かん)を要する局面なのに呑(のん)気(き)に構えている。
 そのような甘い態度で蠱乱(旧来の弊害)を治めようとすれば、大失敗してみんなから責任を問われるであろう。
象曰、裕父之蠱、往未得也。
○象に曰く、父の蠱(こ)に裕(ゆるや)かなりとは、往(ゆ)きて未(いま)だ得ざる也(なり)。
 小象伝は次のように言っている。六四が呑気に構えて大失敗するのは、先代の蠱乱(旧来の弊害)を刷新しようとする(旧来の弊害を刷新して事業を再構築しようとする後継者としての)志を、未(いま)だ心から理解していないからである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇大臣で長者の子が蝶よ花よと育てられ、ご苦労なしで成長し、世間の苦労や貧者の暮らしを知らない。周りからチヤホヤされているが、陰では馬鹿だ田分けだと笑われていることに気付かない。毎日毎日馬鹿騒ぎをして遊び回り、家の資産を食い潰していることも省みず、遂には腐敗が窮まり、家は破産して衣食住も不自由になるほど落ちぶれる。蝶よ花よと育てられた者は注意すべきである。
○優柔不断な人物が、腐敗の弊害を刷新しようと発心するが、かえって腐敗が悪化して、志を遂げられない。
○怠惰な性格ゆえ、腐敗を刷新する勇気がない。

以下省略。次の書籍をご覧ください。

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