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易経(周易)を読み解く 六一(澤雷随 初二三)

初九 ‥―― ‥‥― (澤雷随) 之卦 四五澤地萃

初九。官有渝。貞吉。出門交有功。
○初九。官(かん)渝(かわ)る有り。貞にして吉。門を出(い)でて交(まじ)われば功有り。
 初九は剛健正位で才能と人德を具えており、卦の最下に居る震動の主(あるじ)である。随うべき相手に随う時に中(あた)って、比する六二に随う(六二は九五と応じる関係なので、初九と九五の橋渡し役にもなり得る)。
 六二に随うことにより、その役割や役職が変わることもあるが、正しく六二に随えば幸運を得る。己を虚しくして門を出て広く衆(しゆう)人(じん)と交われば成功する。
象曰、官有渝、從正吉也。出門交有功、不失也。
○象に曰く、官(かん)渝(かわ)る有りとは、正しきに從(したが)えば吉なる也。門を出(い)でて交(まじ)われば功有りとは、失なわざる也。
 小象伝は次のように言っている。初九は随うべき相手に随う時に中(あた)って、比する六二に随う。その役割・役職を変えることもあるが、正しく六二に随えば幸運を得る(六二は九五と応じる関係なので、初九と九五の橋渡し役にもなり得る)。
 己を虚しくして門を出て、広く衆人と交われば成功する。初九は正しい道(公明正大に広く天下の人々と交わること)を失わないからである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇役人が役所の規則(決められた手順)に従って事務を行うのは当然のことである。しかし、実務上支障がある場合は、権限がある役所の幹部に正式なルートで交渉したり、人脈を利用して話し合いをすることによって、その幹部の同意を得て、規則にはない進め方をすることも、また、致し方ないことである。このことが、初爻の爻辞に「交(まじ)われば功(こう)有り」とある所以である。このことはまた、象伝の「交(まじ)われば功(こう)有りとは、失なわざるなり。門を出て広く衆人と交われば成功する。随う時の正しい道を失わないのである」ということである。役人でない人が占って、この爻が出た時は、周りの人と調和する心を大切にして事を進めれば、出世する。
○役人ならば、担当が変わったり、異動したりする時である。
○役人に登用される時。役人になって功を上げる時である。
○善き交際によって、幸福を得る時である。

以下省略。次の書籍をご覧ください。

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