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八卦の研究 一

 ここでは六十四卦のベースになっている八卦について、六十四卦を八卦(乾兌離震巽坎艮坤)に分解して占断の言葉(爻辞・小象伝)を研究する。

乾☰の占断

乾☰ 上卦が乾の六十四卦 卦の占断キーワード

一.乾為天
○四爻 躍(おど)りて淵(ふち)に在(あ)り。咎(とが)无(な)し。進むも咎(とが)无(な)き也(なり)。
◎五爻 天に在り、大(たい)人(じん)を見るに利(よろ)し。上(かみ)にして治(おさ)むる也。
×上爻 悔い有り。盈(み)つれば久しかる可(べ)からざる也。

六.天水訟
○四爻 貞に安んずれば吉。失わざる也。
◎五爻 元(げん)吉(きつ)。中正を以て也。
×上爻 三(み)たび之(これ)を褫(うば)わる。亦(また)敬するに足らざる也。

十.天澤履
◎四爻 虎の尾を履(ふ)む。愬(さく)愬(さく)たれば終(つい)に吉。志行なわるる也。
○五爻 夬(さだ)めて履(ふ)む。貞(てい)なるも厲(あやう)し。位正しく當(あた)れば也。
○上爻 旋(めぐ)れば元吉。大いに慶(よろこ)び有る也。

十二.天地否
○四爻 命(めい)有り、咎无し。疇(たぐい)、祉(さいわい)に離(つ)く。志(こころざし)行なわるる也。
○五爻 大人は吉。大人の吉は、位正しく當る也。
     咎无し 
△上爻 先に否(ふさ)がり後(のち)に喜ぶ。否終れば傾く長かる可(べ)けん也(や)。

十三.天火同人
△四爻 攻(せ)むる克(あた)わず。吉。困(くる)しみて則(のり)に反(かえ)れば也(なり)。
○五爻 先(さき)には號(ごう)咷(とう)して後(のち)には笑う。中(ちゆう)直(ちよく)なるを以(もつ)て也(なり)。
○上爻 郊(こう)に于(おい)てす。悔(くい)无(な)し。志未(いま)だ得ざる也。

二五.天雷无妄
○四爻 貞(てい)にす可(べ)し。咎(とが)无(な)し。固(もと)より之(これ)を有する也。
○五爻 喜び有り。无(む)妄(ぼう)の藥(くすり)は、試(もち)う可(べ)からざる也(なり)。
×上爻 行けば眚(わざわい)有り。利(よろ)しき攸(ところ)无(な)し。行くは窮(きわ)まる災(わざわい)也。

三三.天山遯
○四爻 君子は吉。小人は否(しから)ず。君子は好(よみ)して遯(のが)る。小人は否(しから)ず。
○五爻 嘉(よ)く遯(のが)る。貞(てい)にして吉(きつ)。志を正しくする也(なり)。
○上爻 利(よろ)しからざる无(な)し。疑う所无(な)き也。

四四.天風姤
△四爻 包(つと)に魚(うお)无(な)し。起(た)てば凶。民(たみ)に遠ければ也(なり)。
○五爻 天より隕(お)つる有り。志、命を舍てざる也。
△上爻 咎无し。上(かみ)窮(きわ)まりて吝(りん)なる也。

 上卦が乾の六十四卦に関する上卦乾の占断の吉凶悔吝(◎大吉○吉△悔吝×凶)を分析すると、次のようになる。
 乾為天の上卦乾○◎×、天水訟の上卦乾○◎×、天澤履の上卦乾◎○○、天地否の上卦乾○○△、天火同人の上卦乾△○○、天雷无妄の上卦乾○○×、天山遯の上卦乾○○○、天風姤の上卦乾△○△となる。
 ◎○△×を集計すると、◎が三、○が十四、△が三、×が三となる。割合を計算すると◎△×が各十二・五%、○が五八・三%、◎と○の吉運を合わせると七〇・八%となる。

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