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はじめての易経 51.震為雷

五十一震(しん)為(い)雷(らい) ☳ ☳ 震上震下

 互卦 三九水山蹇☵☶
 綜卦 五二艮爲山☶☶
 錯卦 五七巽爲風☴☴

 震為雷☳☳は震☳が重なっている。だから、雷鳴轟き地震も起こる。一旦、収まったかと思っても、再び、雷鳴轟き地震が起こるのである。人々はパニック状態となって慌てふためく時である。震には「騒ぐ、憤怒、懲らす、刑する、罰する、制裁、性急、思慮不足、独断」という性質があるので、次のような混乱(非常事態)が発生しかねない。
○人々が騒ぎに騒いで社会が騒然となる。
○人々の憤怒に憤怒が重なって大勢の人が国会を取り囲み大規模デモが起こり政治が混乱する。
○懲罰を犯して刑務所に入り制裁を受ける人が続出して、社会に犯罪が溢れて人々が不安になる。
○性急な人々が増えて、思慮不足な人々が物事を独断で決めるようになり、人間関係がギクシャクする。
 また、震には「祭祀する、後を継ぐ」という性質もあるので、次のような時も考えられる。
○地域や国を挙げて「祭祀」を重んずるようになり、全国津々浦々で様々な「お祀り・お祭り」が盛んに行われる。
○世界や日本で一つの時代が終わり、新しい時代が始まる中で、国や組織の体制が替わっていく(事業継承する)。
 以上、震の卦象から震為雷の物語を考えてみた。何か社会的なハプニングが起こって、人々がパニックに陥り、社会が騒然となるのが震為雷のイメージである。
 黒岩重人著「易を読むために 易学基礎講座」藤原書店では、四九澤火革から五十火風鼎を経て五一震為雷に至る流れを次のように説明している。
 ☱☲革…弊害が起こってきたので、大改革、革命を行なった。
 ☲☴鼎…前の王朝を倒して、新しい天子が位についた。
 ☳☳震…皇太子がこれを相続する。

 以上が震為雷の概要である。
 ここから先は原文(漢文と書き下し文)を示した上で、初心者でも理解できるように意訳していく。(太字を読めば理解できる。)以下省略。

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