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周易詳解(一部抜粋) 水雷屯一

三水(すい)雷(らい)屯(ちゆん) ☵ ☳

 互卦 二三山地剝☶☷
 綜卦 四山水蒙☶☵
 錯卦 五十火山旅☲☶

 乾為天(☰☰)と坤為地(☷☷)が交わって何かが産まれ出ようとしている。だが、産まれそうで産まれないのが水(すい)雷(らい)屯(ちゆん)(☵☳)の時である。上卦坎(☵)は産まれそうで産まれない困難な状況を表しており、下卦震(☳)は困難な状況の中で産まれよう産まれようとして動いている(藻(も)掻(が)き苦しんでいる)様を表している。
 水雷屯の時はいくら頑張っても結果は出ない。水雷屯の時の中で結果を出すことはできない。結果は水雷屯の時が終わらなければ出ないのである。水雷屯の上卦坎(☵)と下卦震(☳)が入れ替わると雷(らい)水(すい)解(かい)(☳☵)となる。坎(☵)を自然に当て嵌めると水である。水を雨とすれば、水雷屯の時には上にあった雨が雷水解の時には下にある。すなわち、水雷屯の時には降らなかった雨が雷水解の時になれば降ることになる。つまり、水雷屯の時に頑張れば雷水解の時に結果が出るのである。
 だが、闇雲に頑張っても結果は出ない。初爻が頑張って初めて結果が出るのである。けれども、初爻は卑しい身分なので自分から「わたしが頑張ります!」と言うことができない。誰かが初爻に「おまえが頑張れ!」と命令するしかない。命令するのは水雷屯の時のトップである五爻の役割である。けれども五爻と初爻とは応じる関係ではない。「では、どうすればよいか?」。これが水雷屯の時である。
 何か新しい事を始めようとしてもなかなか上手くいかない。今のやり方が上手くいかないから、新しいやり方で進めようとしてもなかなか上手くいかない。これが産みの苦しみ。産まれそうで産まれない水雷屯の時である。誰もが経験することである。
 古事記に当て嵌めると、水雷屯は水蛭子(ひるこ)である。水蛭子(ひるこ)は乾為天(伊(い)邪(ざ)那(な)岐(ぎ)の命(みこと))と坤為地(伊(い)邪(ざ)那(な)美(み)の命(みこと))が交わって「地球」を生み、その地球上に日本列島を生み出そうとして、最初に生まれた出来損ない(生まれそうで生まれなかったような存在)である。だから、葦船入れて水に流されてしまうのである。に
 水雷屯について「序卦伝」には次のように書いてある。
 有天地然後萬物生焉。盈天地之間者唯萬物。故受之以屯。屯者盈也。屯者物之始生也。(漢文)
 天地有りて、然る後に萬物生ず。天地の間に盈つる者は唯だ萬物なり。故に之を受くるに屯を以てす。屯とは盈つる也。屯は物の始めて生ずる也。(書き下し文)
 太極の中に混在していた陽と陰が交わって乾と坤と成った。乾は天(宇宙空間)であり、坤は地(宇宙空間に無数に存在する惑星)である。乾と乾が交わって乾為天となり、坤と坤が交わって坤為地となり、乾為天と坤為地が交わって「地球」が成り、地球上には萬物(山川草木禽獣等)が生まれた。天と地の間(大地の上)に存在しているのはただ萬物だけである。だから乾為天と坤為地の次には水雷屯の卦が置かれている。水雷屯とは今は何も変化していないが、これから充満する時である。そしてまた、水雷屯とは物事が始めて産まれ出る時である。以下省略。

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