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六十四卦の概要 火雷噬嗑

二十一火雷噬嗑 ☲ ☳

 火雷噬嗑☲☳を理解するためには、山雷頤☶☳を踏まえておく必要がある。山雷頤は上爻と初爻が陽爻で他は全て陰爻である。上卦☶を上顎、下卦☳を下顎と見立てるから、上爻は上唇(うわくちびる)あるいは上の歯、初爻は下唇(したくちびる)あるいは下の歯である。口をあんぐりと大きく開けて真ん中が空洞になっている形が山雷頤である。
 火雷噬嗑は山雷頤が口をあんぐり開けている空洞に異物が入り込んだ形である。異物は九四の陽爻である。この異物を除去しないと物事が成就しない。それが火雷噬嗑の時である。
 ただしこれは全体の卦象から意味を読み解く時の見方であり、爻辞を読み解く時には四爻は異物ではなく、異物を取り除く執行官として言葉がかけられている。
 易経を学んでいると、このような矛盾に戸惑うことが時々ある。これから登場する火地晋☲☷は全体の卦象を読み解く時には、下卦坤☷の大地の上に上卦離☲の太陽が燦々と輝いており、まことに穏やかな時であると見立てる。ところが上卦離☲の九四の爻辞には「悪事を働く大鼠(おおねずみ)」と書いてある。全体の卦象を読み解く時には九四が属する上卦離☲は「燦々と輝く太陽」なのに、爻辞を読み解く時には「悪事を働く大鼠(おおねずみ)」になってしまう。
 火雷噬嗑の九四は火地晋の九四と反対に、全体の卦象を読み解く時には「異物や邪魔者」と悪役なのに、爻辞を読み解く時には「異物や邪魔者に刑罰を執行する」正義の味方となる。
 易経のこのような矛盾には割り切って対応するのが賢明である。すなわち、全体の卦象を読み解く時と爻辞を読み解く時では見方スパッとを変えるのである。以下省略

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