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易経(周易)を読み解く 百九二(風沢中孚 初二三)

初九 ||・ ・||
   之卦 五九風水渙

初九。虞吉。有他不燕。
○初九。虞(おもんばか)れば吉。他(た)有れば燕(やす)からず。
 剛健にして位正しい初九は私心のない真心に感動する中孚の時の始めに最下の地位に居る。応じる関係にある六四の大臣(側近)の真心を心の底から信頼して、心を寄せることができれば、幸運を招き寄せる。心の底から信頼することができなければ、心安んずることができない。
象曰、初九虞吉、志未變也。
○象に曰く、初九虞(おもんばか)れば吉とは、志未(いま)だ變(へん)ぜざる也。
 小象伝は次のように言っている。初九が六四の大臣(側近)の真心を心の底から信頼して心を寄せることができれば、幸運を招き寄せる。初九が「私心のない真心で人に接する」と云う自分の志を貫いて、六四の大臣の真心を心の底から信頼して心を寄せるからである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇自分の本業を大切に守るべきである。他人の業を妄(みだ)りに羨(うらや)ましがって事を起こしてはならない。また、他人に依頼して自分の志を実現しようと欲すれば、志が実現しないだけでなく、逆に困難な状況を呼び寄せることになりかねない。
○常に上位の人に親しんで、引き立ててもらおうと欲する。だが、上位の人は重大な事に取り組んでいるので、それどころではない。今は、引き立ててもらえない。持ち場を大切にして、コツコツ勉強し、時が至るのを待てば、吉運を招き寄せる。

以下省略。次の書籍をご覧ください。

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