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易経(周易)を読み解く 百八〇(巽為風 初二三)

初六 ||・ ||・
   之卦 九風天小畜

初六。進退。利武人之貞。
○初六。進退す。武(ぶ)人(じん)の貞に利し。
 初六は柔弱不中正で位(くらい)も卑(いや)しくあまりにも巽順(柔順)に過ぎる。優柔不断で志がふにゃふにゃなので、何を為すにも進退定まらず、迷いに迷っている。退路を断って前進する武人のように剛健な志を打ち立てることが何よりも大切なことである。
象曰、進退、志疑也。利武人之貞、志治也。
○象に曰く、進退すとは、志(こころざし)疑(うたが)ふ也。武人の貞に利しとは、志治まる也。
 小象伝は次のように言っている。何を為すにも進退定まらず迷いに迷っているのは、何を為すにも疑い惑う心があるからである。退路を断って前進する武人のように剛健な志を打ち立てることが何よりも大切なことである。武人のように剛い志を打ち立てれば、心が安定するからである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇強い意志がなく、直ぐ人を疑うのでチャンスを失いかねない時。強い意志を持ち、毅然と決断して、同志と共同すれば、事業を成し遂げることができる。強い意志がなく、毅然と決断できなければ、卑怯者と云われて、誰からも相手にされない。
○柔順な性格が災いして人からは卑怯者と思われかねない。確固たる志を抱いて、立ち居振る舞いを正し、場合によっては、年配者に対しても毅然と自分の考えを主張できるような精神力を養う時である。
○一人で行うことは実現しないことが多い。大人(立派な人)に順って事業を企画実行すれば吉運を招き寄せる。
○武力に秀でている。だが、企画が素晴らしくても進退に迷う時。
○上位に居る大人(立派な人)の命令に従えば心が安定する。
○命令しても民(部下)は疑いを持って納得しない。力(ちから)業(わざ)で治めざるを得ない時である。
○志を実現しようとしても、社会的地位の高い人に阻(はば)まれる。それに屈することなく志を貫けば、最後には実現できる。

以下省略。次の書籍をご覧ください。

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