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易経(周易)を読み解く 百六八(風山漸 初二三)

初六 ――‥ ―‥‥ (風山漸) 之卦 三七風火家人

初六。鴻漸干干。小子厲。言有无咎。
○初六。鴻(こう)、干(みぎわ)に漸(すす)む。小子は厲し。言有れども咎无し。
 初六は柔弱不中正(陰爻陽位)にして応比なしで孤立している。漸(ぜん)次(じ)に(少しずつ)着実に進む時の始めに、大きな雁(かり)(鴻(こう))が水際まで進んで来た。君子なら安んじて漸進する(少しずつ進む)が、初六のような若(じやく)輩(はい)者(もの)は安んじて漸進する(少しずつ進む)ことができないので危うい。周りから色々言われるが、咎められるまでには至らない。
象曰、小子之厲、義无咎也。
○象に曰く、小子の厲(あやう)きは、義、咎(とが)无(な)き也。
 小象伝は次のように言っている。初六のような若(じやく)輩(はい)者(もの)は安んじて漸進する(少しずつ進む)ことができないので危ういが、妄動するはずもなく、道義的には咎められない。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇縁談の話か、自分の身上について、何か斡旋する話が持ちかけられる。しかし、自分は承諾しないので、結果的に、人の親切心を踏みにじってしまう。それゆえ、自分の地位を一時的に失いそうになる。だが、承諾しない理由が妥当なので、咎なきを得る。
○利益を優先せず、(善い意味で)名誉(利より義)を大切にして、君子たる価値基準で方向を決めれば、結果的に利益を得る。
○書生(勉強中の人)が小役人に就任できる時。
○何らかの事情で、壮年(三十~五十くらいの大人)が童子(十~二十くらいの子供)と議論を交わすことになる時。
○役人になることを希望している人が、希望を叶えられる時。
○何かと、騒がしい、口(くち)喧(やかま)しい時である。

以下省略。次の書籍をご覧ください。

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