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易経(周易)を読み解く 百五十(澤水困 初二三)

初六 ‥―― ‥―‥ (澤水困) 之卦 五八兌爲澤

初六。臀困于株木。入于幽谷。三歳不覿。
○初六。臀(とん)、株(ちゆ)木(ぼん)に困(くる)しむ。幽(ゆう)谷(こく)に入(はい)る。三歳、覿(み)ず。
 初六は柔弱不中正の小人である。険阻艱難な困の時に卑しい位(爻の最下)と下卦坎(陥る)の最下という険阻艱難の極みに居る。例えれば、木の切り株の上に坐して、尻の皮が破れたように困しんでいるが、応じている九四の大臣(側近)は上六と六三の小人に挟まれているので正応初六を救うことができない。例えれば、真っ暗な深い谷に迷い込んで、困窮から脱する(正応九四に救ってもらう)ことができない状況である。
象曰、入于幽谷、幽不明也。
○象に曰く、幽(ゆう)谷(こく)に入(はい)るとは、幽(くら)くして明らかならざる也。
 小象伝は次のように言っている。初六は真っ暗な深い谷に迷い込んで、困窮から脱する(正応九四に救ってもらう)ことができない。初六の心が暗い(蒙昧な)ので目の前すらよく見えない状態に陥っているからである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇困難に遭遇して、安心して生活や仕事ができない。住居や仕事を変えようとしても、その手段がないので途方に暮れる時。
○困難から脱出するため、知恵のある人に助けを求める。
○これまでやってきたことが無益に終わる。その無益に終わったことに苦しむが、よく反省して気持ちを切り替えてやり直す。
○傷付いて不安になる。自分の居る場所がない。針の筵(むしろ)に坐っているような状態に置かれる。
○とんでもなく暗い状況の中に置かれる。

以下省略。次の書籍をご覧ください。

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