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天命に生きる日本の教え 渡辺京二著「逝きし世の面影」に学ぶ

イザベラ・バードは明治十一年の日光での見聞として次のように書いている。「私はこれほど自分の子どもに喜びをおぼえる人々を見たことがない。子どもを抱いたり背負ったり、歩くときは手をとり、子どもの遊戯を見つめたりそれに加わったり、たえず新しい玩具をくれてやり、野遊びや祭りに連れて行き、子どもがいないとしんから満足することがない。他人の子どもにもそれなりの愛情と注意を注ぐ。父も母も、自分の子に誇りをもっている。毎朝六時ごろ、十二人から十四人の男たちが低い塀に腰を下して、それぞれ自分の腕に二歳にもならぬ子どもを抱いて、かわいがったり、一緒に遊んだり、自分の子どもの体格と知恵を見せびらかしているのを見ていると、大変面白い。その様子から判断すると、この朝の集りでは、子どもが主な話題となっているらしい」。彼女の眼には、日本人の子どもへの愛はほとんど「子ども崇拝」の域に達しているように見えた。(P390~391)

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