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天命に生きる日本の教え 渡辺京二著「逝きし世の面影」に学ぶ

肯定的な評価の中で、今でも名残がある次のような評価は取り戻すことができそうだ。

○「日本人の暮らしでは、貧困が暗く悲惨な形であらわになることはあまりない。人々は親切で、進んで人を助けるから、飢えに苦しむのはどんな階層にも属さず、名も知れず、世間の同情にも値しないような人間だけである」
○「群衆の振舞いも日本独特で、見ていてとても楽しい。こんな時に喧嘩はつきもので必ず起こるのだが、東京の町々を今夜歩きまわっている夥しい群衆の実に我慢強く丁重で機嫌がよいことは、日本以外には見られないと思われる」
○「互いに挨拶を交わし、深々と身をかがめながら口もとにほほえみを絶やさない」
○田園をゆけば、茶屋の娘も田(たん)圃(ぼ)の中の納付もすれちがう旅人も、みな心から挨拶の言葉をかけてくれる。「その住民すべての丁重さと愛想のよさにどんなに驚かされたか。…地球上最も礼儀正しい民族であることは確かだ」
○「土佐を訪問したとき、あの傲岸な山内容堂(一八二七~七二)が出迎えて、「手の指を足の指あたりまで下げてお辞儀をした」
○「京都のある神社で『品のある背広を着た若い男が、お歯黒の老婆に帽子を脱いで話しているのを見かけた』が、二人は別れぎわに『地面すれすれに、足に頭がつかんばかりに半円を描いて』お辞儀をしあった」

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