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易経(周易)を読み解く 百三五(風雷益 初二三)

初九 ――‥ ‥‥― (風雷益) 之卦 二十風地観

初九。利用爲大作。元吉。无咎。
○初九。用(もつ)て大(たい)作(さく)を爲(な)すに利し。元(げん)吉(きつ)。咎无し。
 初九は剛健正位で位(くらい)は低いが六四の大臣(側近)に応じている(六四から益される)。上(外)を減らして下(内)を益する時において、柔順にして正位の大臣六四に抜擢され、大事業を成し遂げる。見事に大事業を成し遂げれば、周(まわ)りから称(しよう)讃(さん)される(為し遂げられなければ…)。(大事業を為し遂げれば、)勿(もち)論(ろん)、誰からも咎められない。
象曰、元吉无咎、下不厚事也。
○象に曰く、元(げん)吉(きつ)、咎无しとは、下(した)、事(こと)を厚くせざる也。
 小象伝は次のように言っている。初九が大事業を為し遂げれば、周りから称讃され、誰からも咎められない。本来、位の低い者が大事業に取り組むべきではないが、抜擢され大事業を成し遂げたので、誰も咎めることができないのだ。それゆえ、大事業を成し遂げられなければ、六四の大臣(側近)も賢臣初九も共に責任を追及されるのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇土地を開墾する事業を企画して、大いに成功する時である。
○商業でも工業でも大きな利益を得られる時である。
○大きな利益を得るので、人から嫉妬されないように、人と接する時には謙譲の心を忘れずに、衣食住は質素にしなければならない。
○大事業に取り組むには絶好の時である。
○力(ちから)業(わざ)で事を成し遂げられる時である。

以下省略。次の書籍をご覧ください。

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