サイトアイコン わかりやすい易経・易占講座

明治十九年出版 高島易断 現代語訳(一部掲載)

【占例】福原氏のために、石清水神社が盛況になるかどうかを占った。
明治十八年初夏のある日、元老院議員の福原実(みのる)・楫(かじ)取(とり)素(もと)彦(ひこ)両君が石清水八幡宮司の福原誠(せい)介(すけ)氏を誘って来訪された。一緒に易経の道理について話をする中で、福原誠(せい)介(すけ)氏が石清水神社が今後盛況になるかを占ってほしいと請われた。そこで占筮したところ坤為地の六四(之卦雷地豫)が出た。
易断は次のようであった。坤為地を月に配当すると旧暦の十月(新暦では十一月の下旬から十二月の下旬)である。旧暦十月はわが国では神無月と称しており、あらゆる神々が出雲の大神(大国主神)にお逢いなされるのである。今回は神社の盛況を占って、坤為地という月に配当すると神無月の卦が出たのは、大国主神が神の馬に跨がって遠くに去ってしまい、社殿が空っぽになるという形(象)である。しかも坤為地は全てが陰爻で陽爻がない。坤為地は形がある者で乾為天は形がない者である。これは社殿に神霊がいらっしゃらないという意味の卦である。そして六四の爻辭には「嚢(ふくろ)を括(くく)る。咎(とが)も无(な)く譽(ほまれ)も无(な)し/過ちを犯すことはないが、誉められることもない」とある。

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