九四。或躍在淵。无咎。
○九(きゆう)四(し)。或(ある)いは躍(おど)りて淵(ふち)に在(あ)り。咎(とが)无(な)し。
或躍在淵、進无咎也。
○或(ある)いは躍(おど)りて淵(ふち)に在(あ)りとは、進むも咎(とが)无(な)き也(なり)。
この爻は陽氣が漸次に進んで行き、龍が心身共にすっかり養われたので躍動すれば天に昇る勢いがある。陽爻が陰位に居る。陽は上る性質があり、陰は下る性質がある。すなわち躍動する徳がある。また四爻は上卦の一番下の爻である。それゆえ「淵(ふち)に在(あ)り」と言う。しかも九四は上卦の最下に居るので、上に進んで何かを成し遂げようと欲し、時が到来しているかしていないか(熟否)を見極めて、人々が自分に順うか順わないかを試して急に進もうとはしない。このようにしっかりと時が至るのを見極めて進み行こうと判断する地位である。躍動するのはある事柄に適合して自分の技倆を発揮するためである。以上のように慎重に前に進んで行くので妄進して咎められるようなことはない。
