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明治十九年出版 高島易断 現代語訳(一部掲載)

※以下、文言伝の解説
(文言伝)文言曰、元者善之長也。亨者嘉之會也。利者義之和也。貞者事之幹也。君子體仁足以長人、嘉會足以合禮、利物足以和義、貞固足以幹事。君子行此四德者。故曰、乾元亨利貞。
○文(ぶん)言(げん)に曰(いわ)く、元は善の長也。亨(こう)は嘉(か)の會(かい)也。利は義の和也。貞は事(こと)の幹(かん)也。君子は仁を體(たい)すれば以て人に長たるに足り、會(かい)を嘉(か)すれば以て禮(れい)に合するに足り、物を利すれば以て義を和するに足り、貞(てい)固(こ)なれば以て事(こと)に幹(かん)たるに足る。君子は此(こ)の四(し)德(とく)を行う者なり。故(ゆえ)に曰く、乾は元亨利貞と。

元は種から萬物を生み出す始めの徳であり人はこの徳を受けて仁(思いやりの人)となる。天は一つの気(命の泉・一大パワー)で元亨利貞の四徳を統治する。四徳が大きく発する始めを元と言う。四徳は均しく善だが、元がすべてをリードする。人は各々天命を全うするから全ての人が善によって統治される。その大きな德を仁と言う。あらゆる善は全て善であるが、善中の善は仁である。それゆえ「元は善の長也」と言い、「君子は仁を體(たい)すれば以て人に長たるに足り」と言う。天の徳は元がリードする。人の道においてどうして仁がリードしないでいられようか。繋辞伝に「天地之大德生む」と言い、孟子に「仁者天下敵無し」と言うのは、このことである。

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