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明治十九年出版 高島易断 現代語訳(一部掲載)

「雲行き雨施す」とは乾元の大パワーが万物に発せられ、通り伸び天命に沿ってその働きを発揮する。パワーが発せられて四季が循環するようである。万物が次から次へ通り伸びるのである。聡明にして叡智に溢れた大パワーは物事を大いに明らかにして遍く物事を照らす。物事の筋道を明らかにし本質を見抜く力があるので、物事がどのように始まり、どのように終わるのかを明らかに示してくれる(「品物形を流く」)。乾の六つの爻がそれぞれその役割を実現する。聖人は六爻の運命に乗っかって物事を成就し、天子を助け、物事を変化さて育成する。すなわち天を統御している(「大いに終始を明らかにし、六位時に成る。時に六龍に乗じ、以て天を御す」)。すなわち物事を変化させ育成するのは自分が行うのである。聖人は天の心をもっている。聖人が天を統御するのは、聖人の努力する心が五官(感覚器官)に行き渡るからである。物事は天から授かるもので、人は天から運命を賦与される。運命は次のように言っている。乾の道は大きい物、小さい物、高い物、低い物がそれぞれ役割を果たしている(「乾道変化して、各々性命を正しくし」)。「大和を保合する」とは、陰陽の中和する気であり、その気を元気と言う。保合とは物にはそれぞれ身体と種がある。裏を包んで固く完成させるので元気の勢いは衰えずに発せられ続ける。聖人は上に居て天の位を因るところにして人の道を正して国を治め、万国の人々が栄えるように導くのである。

白倉信司. 明治十九年出版 高島易斷 卷第一 現代語訳 (pp.25-26). Kindle 版.

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