六十.水澤節 ☵ ☱ 竹の節のように程よい節度を守る時
□節は亨る。苦(く)節(せつ)は貞(てい)にす可(べ)からず。
程よい節度を保ちながら、険阻艱難(坎)に悦んで順う(兌)ので、何事も順調に進む。
◎象に曰く、澤の上に水有るは節なり。君子以て數(すう)度(ど)を制し、德(とつ)行(こう)を議す。
☆身分に応じて生活の規律を定め、道徳の基準を推し量り、程よい規律のある社会を築く。
○初九。戸(こ)庭(てい)を出(い)でず。咎(とが)无(な)し。
☆程よい節度を保つ時に中って自ら慎み程よい節度で物事を節制するので何も問題ない。
○九二。門(もん)庭(てい)を出(い)でず。凶。
☆進み行くべきなのに家の敷地から一歩たりとも外へ出ようとしない。災いを招き寄せる。
○六三。節(せつ)若(じやく)せざれば、則(すなわ)ち嗟(さ)若(じやく)す。咎无し。
☆悦び過ぎて羽目を外す。進めば険難に遭遇する。嘆き悲しむ。自分で招いた災難である。
易経は本当に面白い。しかし、「易経は難しい」という印象で読まない人が多い。
そこで、毎日持ち歩いていつでも読める易経入門書を書くことにした。易経の原型は今から四~五千年前に古代支那の伏羲(ふつき)が考案したと伝わる「八卦(はつか)」と「六(ろく)十(じゆう)四(し)卦(か)」である。陰陽の概念を根幹に生み出された八卦が重なって出来た六十四卦の物語(宇宙空間におけるありとあらゆる現象を説明する時の物語)が易経の本質であり魅力である。
本書は「これ以上簡単にできない易経入門」の現代語訳を大幅に見直し、誰もが易経(易占い)を好きになるように工夫して書いた。一人でも多くの人に読んでほしい。
日本の教え研究家 白倉信司

