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これ以上わかりやすくできない易経入門の解説(一部掲載)21&22

二十一.火雷噬嗑 ☲ ☳ 邪魔者を力業で除去する時

□噬(ぜい)嗑(こう)は亨(とお)る。獄(ごく)を用(もち)うるに利(よろ)し。
 上(うわ)頤(あご)と下(した)顎(あご)の間に挟まった邪魔物を、聡明な智慧と活発な威権で、何としても除き去る。
◎象に曰く、雷(らい)電(でん)は噬嗑なり。先(せん)王(おう)以(もつ)て罰を明らかにして法を勑(ととの)う。☆事を為そうと欲すると必ず邪魔者が現れる。邪魔者は規則を整えた上で力業を用いても除去しなければならない。
○初九。校(こう)を屨(ふ)みて趾(あし)を滅(めつ)す。咎无し。
 ☆現在の方向性が誤っているので刑罰を執行される。悪い要素は早い段階で制止すべき。
○六二。膚(ふ)を噬(か)みて鼻を滅す。咎无し。
 ☆邪魔者を「与(くみ)しやすい人物だ」と侮(あなど)ると、逆に自分が損害を被(こうむ)る。力業で除き去るべし。
○六三。腊(せき)肉を噬(か)み、毒に遇(あ)う。小しく吝(りん)なれども咎无し。
 ☆邪魔者を除き去ろうとして毒に中るように抵抗される。人前で恥をかくが、何とかなる。

二十二.山火賁 ☶ ☲ 外面を飾って成し遂げる時

□賁(ひ)は亨(とお)る。小(すこ)しく往(ゆ)く攸(ところ)有るに利(よろ)し。
 物事を彩(いろど)り飾って(外見を装飾して)すらっと通じる。小事は通じるが大事は通じない。
◎象に曰く、山の下に火(ひ)有るは賁(ひ)なり。君子以(もつ)て庶(しよ)政(せい)を明らかにし、敢(あ)えて獄(ごく)を折(さだ)むる无(な)し。
 ☆山をスポットライトで飾るように外面を飾る。内面を疎かにするのは片手落ちである。
○初九。其(そ)の趾(あし)を賁(かざ)る。車を舍(す)てて徒(と)す。
 ☆車に乗ろうとせずに徒歩で満足せよ。名誉を得ることは望まずに持ち場を大切にすべし。
○六二。其(そ)の須(あごひげ)を賁(かざ)る。
 ☆ヒゲが顎に順うように上司九三に順う。立ち居振る舞いを学んで一人前になろうとする。
○九三。賁(ひ)如(じよ)たり濡(じゆ)如(じよ)たり。永(えい)貞(てい)にして吉(きつ)。
 ☆明智・明徳を極めている。過ぎたるところがなく、正しさを保ち続ければ吉運を招く。

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