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易経(周易)を読み解く 百十四(火地晋 初二三)

初六 ―‥― ‥‥‥(火地晉)之卦 二一火雷噬嗑

初六。晉如摧如。貞吉。罔孚。裕无咎。
○初六。晉(しん)如(じよ)たり摧(さい)如(じよ)たり。貞(てい)にして吉。孚(まこと)とする罔(な)し。裕(ゆたか)なれば咎(とが)无(な)し。
 初六は晋の最下に在(あ)り、進むことの初めである。陽爻陰位の不心得者九四と応じているが不中正同士なので、九四に抑(おさ)え付けられて退(しりぞ)けられ、挫(くじ)かれ阻(はば)まれて上に進むことができない。このような時は、正しい道(道德)を固く守ればやがては宜しきを得る。今は卑(いや)しい身分なので真心を持って進もうとしても、上の者から信用されない。そこで、泰然としてゆったりと構えていれば咎(とが)を免れる。
象曰、晉如摧如、獨行正也。裕无咎、未受命也。
○象に曰く、晉(しん)如(じよ)たり摧(さい)如(じよ)たりとは、獨(ひと)り正(せい)を行えば也。裕(ゆたか)なれば咎(とが)无(な)しとは、未(いま)だ命(めい)を受けざれば也。
 小象伝は次のように言っている。初六は九四に抑(おさ)え付けられて退(しりぞ)けられ、挫(くじ)かれて阻(はば)まれ進むことができない。正しくても強引に志を貫こうとするからである。泰然としてゆったりと構えていれば咎を免れる。
 今はまだ身分が低く、組織のトップから命令されて役職に就いていないので、泰然としてゆったりと構えていることが求められるのである。

【以下、高島易断から占いとしての見立てを引用】
〇卑しい身分でありながら、果敢に事を為し遂げようとするが、妨害されて志を実現できない。ゆったりとした心境で時運が到来するのを待つべきである。やがて必ず志を実現できる。忍耐すべし。
○進もうとするが、何者かに抵抗される時である。

以下省略。次の書籍をご覧ください。

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