目次
十一月十日 月曜日 五十三．風山漸☴☶上九
三時に起床。
今日もマロンちゃんとみかんちゃんとわたしが政治について占筮する。
マロンちゃんが卦辞・彖辞の解釈、みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断の解釈、わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断の解釈を担当する。
本日は「所信表明演説が期待外れだった高市総理を国民はどのように評価しているか」を占筮したところ風山漸☴☶上九が出た。
ネコちゃん占い師とわたしは次のように占断した。
マロンちゃんが卦辞・彖辞を解釈して次のように断じた。
○漸(ぜん)は、女(じよ)歸(とつ)ぎて吉。貞しきに利し。
漸は漸次に（少しずつ）進んで行く時である。どっしりと止まっている山（艮）の地中に、樹木（巽）がしっかりと根を張って風が吹いても揺るぐことなく、すっくと聳え立っている。内外の環境に巽(そん)順(じゆん)に適合して着実に成長する。漸は少男（艮）が長女（巽）に謙って、礼の順序に従って求婚し、長女が応じてお嫁に行くように、漸次に着実に前進する。それゆえ幸運を招き寄せる。正しい（少しずつ進んで行く）道を固く守って少しずつ進むことが肝要である。
マロンだニャン。風山漸☴☶は「女(じよ)歸(とつ)ぎて吉」。高市さんが日本初の女性総理となってよい結果が出ることを意味しているニャン。卦辞・彖辞には「貞しきに利し／正しい（少しずつ進んで行く）道を固く守って少しずつ進むことが肝要である」ともあるので、国民が高市総理の所信表明演説を「どう評価しているか」にかかっている。所信表明演説後も高市総理の支持率は高いので、多くの国民は所信表明演説の内容を評価しているように見えるニャン。だが、やはり物足りない演説だったので、今後、高い支持率を維持できるかどうかは国会の論戦にかかっていると思われるニャン。
みかんちゃんが大象伝と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。
○象に曰く、山の上に木有るは漸なり。君子以て賢德に居(お)り俗(ぞく)を善(よ)くす。
山の上の木は、漸(ぜん)次(じ)に（少しずつ）着実に成長して、雲を突き抜けるほどの大木になる。君子（立派な人）は、賢明な道德を習得して己の人間性を磨き、漸次に（少しずつ）着実に民衆を教え導いて、風俗が善くなるように民衆を感化する。
☆運気が到来して徐々に立身出世する時。出世するたびにその地位をしっかりと固めて、軽率な行動をしてはならない。進み続ければ徐々に成果が出て遂には成就する時である。
みかんだニャン。大象伝には「漸次に（少しずつ）着実に民衆を教え導いて、風俗が善くなるように民衆を感化する」とあるニャン。所信表明演説の内容は物足りないと感じているが、これまでの自公政権と比べると期待できると判断している国民は、あの内容でも所信表明演説を評価しているのかもしれないニャン。高島嘉右衛門の占断には「進み続ければ徐々に成果が出て遂には成就する」とあるので、今後の国会における野党との論戦や所信表明演説で挙げた政策の進捗状況が評価されれば、高市総理に対する高い支持率は維持されるかもしれないニャン。
わたしが爻辞と高島嘉右衛門の占断を解釈して次のように断じた。
※六段階の「小さな物語」漸の道が完成して幸運を招き寄せる
○上九。鴻(こう)、逵(くもじ)に漸(すす)む。其(その)羽(はね)は用て儀(ぎ)と爲す可し。吉。 貴方は漸次に（少しずつ）進んで行く漸の時の終極（最後）。大きな雁(かり)（鴻(こう)）が高い丘からもっと進み、雲を突き抜けるところまで辿り着いた。数十羽の雁(かり)（鴻(こう)）が羽を揃えて整然と飛ぶ姿は、人間社会の手本にすべきである。漸の道が完成して幸運を招き寄せたのである。
☆富貴に安んじて、しかも長生きできる時。自分が満たされていることをよく認識して、質素倹約に努めることが肝要である。そのようであれば錦の上に花を添えたように、自分が行うことが後世にまで「人間のお手本」として伝わって、その人徳は国中に広がり多くの人々を教え導く役割を全うする。
風山漸☴☶上九は「漸の道が完成して幸運を招き寄せる」時。爻辞には「漸の道が完成して幸運を招き寄せた」とある。今の段階で高市総理が描いている政策は何も実現していないが、今後の期待値としては「幸福を招き寄せる」と感じている国民が少なくないのだろう。高島嘉右衛門の占断に「その人徳は国中に広がり多くの人々を教え導く役割を全うする」とあるのも、国民の高市総理に対する期待感を示している。だが、上九が陰陽反転すると之卦の水山蹇☵☶となる。水山蹇は困難が立ち塞がり立ち止まる時なので、所信表明演説で挙げた政策が実現せず、支持率が低下する可能性もある。
