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しらす神々

天孫降臨

 以上の経緯で、楽園を譲り受けることを「おおくに」の神と、その御子「みな」の神に快く(?)承諾してもらったので、「あま」の神は「ほのみみ」の神に次のように命じた。
 「『みか』の神が『おおくに』の神と、その御子「みな」の神と交渉して、楽園をお前が譲り受けることになった。お前は、楽園に降って行き、楽園で暮らしている人間を始め山川草木、禽獣、害虫など生きとし生けるもの全てのことをよく知り、楽園を秩序のある幸福な社会に調和させなさい」と。
 ところが、「ほのみみ」の神は、次のように言った。
 「実は、つい最近、お嫁さんの『いぃ』の神との間に子どもが産まれました。『にぎ』の神と名付けました。人見知りするわたしと違って、とっても社交的な性格なので、楽園に降臨するのはわたしよりも、『にぎ』の神が適していると思います」と。
 以上のような経緯で、「ほのみみ」の神ではなく、「ほのみみ」の神の御子である「にぎ」の神が楽園に降臨することになった。「にぎ」の神は「あま」の神の孫なので「にぎ」が天上から楽園に降臨したことを「天孫降臨(『あま』の神の孫が天上から楽園に降りて参った)」と言うのである。
 「天孫降臨」するに中って、「あま」の神は「にぎ」の神に三種の神器をお授けになって次のように言った。
○この鏡はわたしの御(み)霊(たま)であります。毎日、身心を清めてわたしを拝むようにお祀りしなさい。この鏡はわたしの象徴ですので、「智慧と慈しみの心」に満ち溢れています。これから、あなたが「しらす」ことになる楽園を、わたしがいつも天上から見守って、生きとし生けるものが幸せに暮らしていけるように祈り続けています。何か困ったことがあった時にはこの鏡を取り出せば、あなたの中に「智慧と慈しみの心」が満ち溢れてきて、何事も解決する事ができます。いつも、あなたのお側に置いて、大事に保管してください。
○この勾玉は思いやりの象徴です。楽園をしらすためには、何よりも思いやりが大切です。わたしが勾玉をガリガリと噛み砕いて、「フー」っと「慈しみ」の息を吹きかけたのは、思いやりの象徴である勾玉を種とする御子を産み出すためだったのです。勾玉から産まれた御子には、必ず勾玉の種が宿っています。その勾玉の種を発して、御子を産めば、その御子にもまた勾玉の種が宿ります。勾玉の種が宿った御子は「思いやりの心」に満ち溢れているので、楽園をしらすことができます。楽園をしらすことができれば、楽園で暮らしている人間を始め生きとし生けるものは幸せになって、楽園を調和した状態を保つことができるのです。勾玉の種から宿った御子が女性だった場合、その女性の中にも勾玉の種は宿っていますので、その子が楽園をしらすことは可能ですが、その子が勾玉の種を持たない男性と結婚して産まれた御子は、勾玉の種が宿っていないので楽園を知らすことはできません。男でも女でも勾玉の種が宿った御子のことを男系と言い、男系でなければ楽園をしらす資格はないのです。以下省略。